事例紹介
vol.42 TDK(LGBT-Allyプロジェクトより)
記事日付:2025/01/09
LGBT-Ally プロジェクト とは、「We are Here!! We are Ally!!」をテーマに
ひとりでも多くの Ally(アライ)を増やすことを めざす、
アウト・ジャパンと Ally 企業との共同プロジェクトです。
今回は、【LGBT-Ally プロジェクト 2024 オープニングイベント】から
TDK株式会社さんの取り組みを、ご紹介させていただきます。
※TDK さんの取り組み紹介動画は、こちら から ご覧いただくことができます。
TDK株式会社の取り組み
TDK株式会社、ダイバシティ推進部の森と申します。
当社の LGBTQ+ の取り組みについて、発表させていただきます。
よろしくお願いいたします。
● TDK株式会社の企業概要
カセットテープ世代の皆さまは そのイメージがあるかと思いますが、現在は B to B のビジネスを展開しております。
どんな会社なのか分からない方もいらっしゃるかなと思いますので、以下で説明をさせていただきます。
毎年、世界陸上の公式パートナーになっているため、それで当社の社名をご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、1935 年創業の会社です。
国内単体では、従業員 6,000 人ほどの規模の会社になります。
また、30 カ国以上に拠点があり、海外売上比率も 90 %以上海外になってますため、海外を含め連結ですと 10 万人ほどの従業員を抱える会社でございます。
そんな当社が何を売ってるのか? といいますと電子部品でして、さまざまな電子機器の中の部品です。
磁気テープなどをやっていた時期もありましたが、ハードディスク用の磁気ヘッド、それから、スマートフォンの中の電池とかセンサーといったものを扱っている会社となります。
上の画像 1 は TDK の製品群、画像 2 は事業領域となります。
さまざまな “暮らしの当たり前” を支えている会社、ということで当社の説明は以上とさせていただきます。
● TDK株式会社のダイバシティ&インクルージョンと LGBTQ+ インクルージョン
続きまして、当社のダイバシティ&インクルージョンと LGBTQ+ の取り組みについて、説明させていただきます。
上の画像 2・右側は、常務執行役員で CHRO(兼)人財本部長の Andreas Keller(アンドレアス・ケラー)でございます。
TDK の経営メッセージとして「ダイバーシティーこそ、創造性と持続的な成功の原動力である」ということを発信、あらゆる違いを尊重する、公平な職場の実現、そして、自分の考えを臆せずに発言できる、こんな職場を私たちは めざしています。
また、「(そもそも)多様性とは何なのか?」という定義、当社の考え方についてですが、上の画像内の赤い下線を引かせていただいた部分となります。
TDK では、性別や性的指向・性自認なども含めた認識です。
◇◇◇
当社にダイバーシティ推進の部署ができたのが、2000 年になります。
そのため、2024 年度で 5 年目になりますが、最初の 3 年間は女性活躍推進に取り組みました。
LGBTQ+ に特化した施策を始めたのは、2023 年度からのことです。
そして、「テクノロジーで全ての人を幸福に」「テクノロジーでサステナブルな社会を実現していく」というのが会社のビジョンとなります。
このビジョンを実現していくのは人である・人財であるということで、しっかりとダイバーシティー&インクルージョンをマテリアティの中に位置付けております。
※ 上記「画像 1/TDK のサステナビリティおよび、マテリアリティ」もご参照ください。
先述の通り、2023 年度が LGBTQ+ の取り組みの初年度でございました。
その初年度のテーマは「まずは認知拡大」と会社の方針が示されまして、「社員が正しい知識を身に付けて適切な行動ができるようになる、そんな状態を めざしたいね」ということで、1 年間 取り組んだ次第です。
ここからは、当社の LGBTQ+ 取り組みの具体的な内容を、紹介させてください。
まず、2023 年 11 月に、経営層向けの勉強会を実施しました。
アウト・ジャパンさんにお世話になりまして、取締役会メンバーと執行役員、そして管理職と約 90 人が集まり当事者の話を聞いてもらうというもので、参加者から「すごく理解が深まった」という意見も挙がりインパクトある施策となったと思います。
この勉強会を聞いた弊社の役員らから、上の画像の吹き出し部分にございますような、さまざまな意見が挙がりました。
このことから LGBTQ+ に対する理解が深まったというような声があり すごくうれしかったのですが、やはりダイバーシティの意義の本質を改めて会社から発信したということ自体、良い機会となったと思います。
また、社内でダイバシティを推進する私たちにとっても、後押ししてくれるような追い風となる施策になりました。
社員皆に向けて e ラーニング研修で知識を身に付けてもらったり、相談窓口の設置といった取り組みもしております。
また、直近の取り組みとしては、春を迎えて採用の活動が本格的になってきたタイミングである 2 月に、採用担当者向けの勉強会も実施。
この採用活動において応募者が LGBTQ+ 当事者であった場合に、「どんな思いで、どんな困難に直面することがあるのか?」ということを、全国事業所 30 人ほどの採用メンバーが集まり勉強会をさせてもらった次第です。
そして、セクシャリティの確認が目的なのではなく、大切なことは、あくまで本人からの具体的な要望を しっかり “傾聴” することであるとか、寄り添う心がけが大事だという意見が挙がりました。
その他にも上の画像にありますような声が聞かれましたが、“Ally であることの可視化” を自分たちも取り組んでいきたい! という意見などもメンバーから挙がり、このことは非常に うれしかったです。
採用メンバーが新卒社員の交流会を実施していますが、上記勉強会に参加したことから「そういう会社の姿勢を さりげなく示したい」ということで、レインボーフラッグを設置するような活動にもつながっています。
最後に、2024 年度 1 年間の目標について紹介させてください。
LGBTQ+ 知識理解というところと、Ally の芽が ようやく芽吹いた、2023 年は そんな 1 年間だったと思います。
そして、2024 年度は活動 2 年目となりますため、まだまだ他社さんに学ぶところが多いかな……と感じています。
そのため、しっかりと人事制度、同性パートナーシップ制度を整えようとしているところですし、Ally の輪を広げていくことをテーマに、インクルージョンの取り組みもしていきたいと思っております。
以上、多くの会社さんとともに さまざまな取り組みを行い、これからも職場での風土改革を実施していきたいと思います。
ご清聴、ありがとうございました!
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