事例紹介
vol.16 味の素株式会社(LGBT-Allyプロジェクトより)
記事日付:2023/02/12
LGBT-Ally プロジェクトとは、「We are Here!! We are Ally!!」をテーマに
ひとりでも多くのアライを増やすことを目指すアウト・ジャパンとアライ企業との共同プロジェクトです。
【LGBT-Allyプロジェクトオンラインイベントから】
味の素株式会社さんのLGBTに関する取組みをご紹介頂きました。
動画はこちらからご覧いただけます。
味の素株式会社のこれまでの取り組み
■味の素株式会社がDE&Iをどのように推進しているのか。
2030年に向けたロードマップとして、味の素独自の「アミノサイエンス」により、人・社会・地球のWell-Beingへの貢献を実現していくために、取り組みを進めております。
白神副社長より、組織の成長には「人財」が最重要であるとの考えを持っています。
ただ「人材」を集めるだけではなく、いろんな人がいろんな考えを持って、それが尊重されている組織が強いのではないかということを対外的にも話しています。
この図の通り、「多様性」と「挑戦」が許される組織により、「イノベーション」つまりは新しいものが生まれ、
人財をさらに成長させるということを社内での共通認識として持っています。
Diversity(ダイバーシティ/多様性)【性別、年齢、価値観・経験、LGBT、国籍、障がいなど】いろんな人がいろんな背景を持ち、
Inclusion(インクルージョン/包括・受容)【それが全て受け入れられる組織である状態】であれば、社員一人一人が幅広い選択肢をもってキャリア形成を行うことができます。
その先には、個人の成長や会社の成長・組織の強さに繋がると考えています。
「LGBTだから」「障がいがあるから」ということだけではなく、全ての多様性に寄り添い理解し合う組織を目指しています。
現状、社内の制度としては整えてはいますが、制度を使える人・使えない人がいるのも事実です。
そのため、2023年4月より「Equity(エクイティ/公平性)」という言葉を用いながら、制度を公平に使えるように取り組みを始めました。さまざまな制度に対して、マイノリティの方が困らずに同じように使えるのかを一つ一つ、見直す動きをしています。
外部に対しても「コーポレートガバナンスに関する基本方針」として、
・DE&I推進チームを設置していること
・あらゆる多様性を受け入れ合う啓発研修等を継続的に実施すること
・豊かなキャリア形成に活かすことができる組織文化を育むこと
を提示しています。
具体的な施策について
■教育啓発・Eラーニング研修を用いて、全従業員を対象にLGBTに関する正しい理解を促進しています。
・7月の人事異動の時期には、各部門やグループ会社に「LGBT相談窓口担当者」を設置し、新しい担当者に入れ替わるように選任しています。
これ以外にも「ハラスメント相談窓口」や「ホットライン」も設けています。
相談できる窓口を多く設けることにより、相談したい時に相談できる体制を整えるという考え方で取り組みを進めております。
・新たに選任された相談窓口担当者の知識レベル維持のため、少なくとも年に1度は知識をアップデートするために研修の機会を設けています。
また、「車座対話会」と称して、研修内での不安や疑問について本音で話せる場を設けて、より知識を深める機会を設けています。
この対話会には、アウト・ジャパン屋成氏も参加して外部からの知識・経験を伝えています。
有志の参加者10名程度の小規模での開催となりますが、小規模ならではの良さもあり、真剣に話し合ったりすることができるため、それぞれの部門・職場に持ち帰り広げてもらえるのではないかと期待しています。課題としては、もう少し参加者の規模を大きくしたいと考えています。
・こういった施策・取り組みについては社内SNS「Workplace」にて、様々な情報発信をしています。
東京レインボープライドでのパレード参加や国際カミングアウトデーの話など、少しでも知識が深まるような発信をすることで、従業員に響いてほしいと期待しております。
・有志による「DE&Iランチセミナー」を開催しています。
「SOGI」「LGBT」に限らず、「介護」「障がい」などのテーマを設けて、体感するというプログラムを実施しています。
・AllyシールやAllyのバーチャル背景については、希望者や対話会、セミナーに参加した方を対象に配布を行っております。
■各種制度
・LGBT相談窓口では、社内外に窓口を設置しています。
また、窓口専用の社内ページを作成し、自分が所属している部門以外の担当者へも相談可能な仕組みにしています。担当者一覧表の中から、自分の好きな担当者へ相談することが可能となります。
・同性パートナーへの慶弔金支給、トランスジェンダーによる通称名使用、共済会加入による外部福利厚生利用も可能としています。
■取り組みと評価
・PRIDE指標2020-2022まで3年連続ゴールド認定をいただいています。
・各地のレインボープライドにて、出展協賛やパネル展示、「アジパンダ レインボーシール」の配布を行い、味の素のDE&Iの取り組みを知っていただけるよう、実施しています。
・東京都「LGBTフレンドリー宣言」の認定をいただきました。
以上となります。ありがとうございました!
LGBT-Allyプロジェクトオンラインイベンはこちらからから
味の素さんの取組みこちらから
ご覧いただけます。
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