事例紹介

vol.40 BIPROGY(LGBT-Allyプロジェクトより)

記事日付:2025/01/07



LGBT-Ally プロジェクト とは、「We are Here!! We are Ally!!」をテーマに
ひとりでも多くの Ally(アライ)を増やすことを めざす、
アウト・ジャパンと Ally 企業との共同プロジェクトです。

今回は、【LGBT-Ally プロジェクト 2024 オープニングイベント】から
BIPROGY株式会社さんの取り組みを、ご紹介させていただきます。

※BIPROGYさんの取り組み紹介動画は、こちら から ご覧いただくことができます。


BIPROGY株式会社の取り組み

BIPROGY株式会社 藤田さん


BIPROGY株式会社の人的資本マネジメント部・風土改革室・DE&I課の藤田と申します。
どうぞ よろしくお願いいたします。



まず最初に、少しだけ弊社について説明をさせてください。

弊社は、2022 年 4 月に、日本ユニシスから現在の社名に変更しました。

お客さまのシステム開発などを行う、いわゆるSIer(エスアイヤー)でございまして、BIPROGY 単体で約 4,500 名、グループ全体で約 8,000 名が活躍する企業となっています。

また、バドミントンの企業チームもございまして、2022 年の東京オリンピックでは弊社の選手が混合ダブルスで銅メダルを獲得しています。

それから、ディズニーランドのエレクトリカルパレードのスポンサーもしています。

BIPROGY という社名は、光が屈折反射する際に見える 7 色の頭文字をつなぎ合わせた造語で、多様性の意味が込められています。



上の画像が、「BIPROGY の DE&I 推進施策の全体像」となります。

2013 年にダイバシティ推進室が発足しまして、LGBTQ に関する取り組みは 2017 年度ごろから少しずつ、段階的に進めてきました。

具体的な取り組みを説明させていただきますと、4 つの領域で実施しています。
「会社の方針」としましては、グループ・コンプライアンス基本方針や人権方針などにおいて、性的マイノリティへの差別、あらゆる人への人格攻撃、尊厳を傷つける行為、これらを行わないと明記して社内外へ発信しております。


    ◇◇◇


次に「社内制度・ルールの整備」についてですが、2020 年度に同性パートナーシップ制度に関する規定を新設して、同時に社内規定も改定しました。
それによって、休暇・休職制度や各種手当などにおいて、同性パートナーの方も配偶者と同様の扱いで適用されるようになっています。

セクハラ・パワハラ防止ガイドラインにおいて、性的マイノリティに対する行為・言動もハラスメントの対象になるということを明記して、社内へ公開をしております。

また、上司を通さずに手続が可能となり、性別適合手術・ホルモン治療などを受ける目的で休暇・休職が利用できたり、その費用の補助も受けることができます。

それから、相談窓口を本人が選択できるように、社内外に複数 設けています。

あと、健康診断についてもお話しさせてください。
年に 1 回の健康診断では、2023 年度まで、本人の希望に応じて個別対応を行っておりました。

そして、2024 年からは どうなるのか? と申しますと、健康診断の受診方法が変わりまして、各自任意の医療機関を選んで受けに行く形に変わりました。
そのため、各社員が会社に対して配慮すること自体、不要となったわけです。

今のところ上記相談窓口の利用は無い状況ではありますが、会社に こういうものがあるだけで LGBTQ 当事者の安心感につながるということをアウト・ジャパンさんの勉強会などで伺っていますので、それらの言葉を励みに手探りで進めているところです。



続いてご紹介させていただくのは、弊社の「教育・啓発活動/コミュニティ」についてです。

弊社の教育・啓発活動は、2017 年に人事部門向けのセミナーからスタートして、翌 2018 年からは全社員向けにも拡大して行っております。

そして現在は、全グループ社員が受講できる e ラーニングに切り替えて実施しておりますが、2023 年 1 月に映画『手のひらのパズル』 に協賛した記念として、久々に対面のリアルイベントを開催しました。

イベントでは、本作の監督・主演を務められた俳優の黒川 鮎美さんとアウト・ジャパンの屋成さんをお招きして、上映会および屋成さんのミニセミナーや意見交換会などを実施。
その意見交換会では、弊社の社員たちも黒川さん、屋成さんに触発されて、かなり熱く率直な意見を交わしていました。

2024年については別の方をお招きして、オンラインのセミナーを予定しております。

また、ハンドブックをイントラネットに公開したり、Ally ステッカーを希望者に配布したりなどもしています。

それから、コミュニティとしましては、Ally の社内 SNS グループがあります。
こちらは、LGBTQ のボランティア活動などを個人的に行っている社員が立ち上げてくれました。


    ◇◇◇


ここからは、「社外活動/外部評価」についてお話しします。

まず、社外での活動ですが、2021 年度より LGBT‐Ally プロジェクトに参加させていただいております。
また、2022 年 4 月に同性婚の法制化に向けた、「Business for Marriage Equality(BME)」への賛同を表明しています。

これらの取り組みが評価されて、さまざまな外部評価を得ています。

プライド指標では、2021 年度から 3 年連続でゴールドを取得。
さらに、D&I アワードでは、最高位であるベストワークプレイス認定を、2 年連続で取得することができました。

それから、北海道・札幌市が独自に行っている LGBT フレンドリー指標においても、最高位である第 3 段階の認定を取得しております。

LGBTQ 当事者が ほぼ見えない中での取り組みに常々難しさを感じておりますが、誰もが安心して能力を発揮できる風土の醸成をめざして、引き続き取り組みを進めていきたいと思っています。




以上、BIPROGY の LGBTQ 取り組み紹介でした。
ありがとうございました!


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