事例紹介
vol.37 日本生命保険相互会社(LGBT-Allyプロジェクトより)
記事日付:2024/12/27
LGBT-Ally プロジェクト とは、「We are Here!! We are Ally!!」をテーマに
ひとりでも多くのAlly(アライ)を増やすことを めざす、
アウト・ジャパンと Ally 企業との共同プロジェクトです。
今回は、【LGBT-Ally プロジェクト 2024 オープニングイベント】から
日本生命保険相互会社さんの取り組みを、ご紹介させていただきます。
※日本生命保険さんの取り組み紹介動画は、こちら から ご覧いただくことができます。
日本生命保険相互会社の取り組み
皆さま、こんにちは。
私、日本生命保険相互会社 輝き推進室の長久保と申します。
2024 年も(LGBT-Ally プロジェクト オープニング)イベントにお呼びいただき、ありがとうございます。
「初めまして」の方もいらっしゃいますので、まずは弊社の概要について、お話しさせてください。
弊社は、今年 2024 年で 135 年目を迎えます。
個人のお客さまは約 1,500 万名さまで、お取引企業数は 27 万企業さま。
さらに 27 万の企業さまの先にも、それぞれ関連企業さまがいらっしゃり、多くの、そして さまざまなお客さまを抱えた会社です。
従業員数については、全国に約 7 万人の同志がおります。
また、事業としては 1,500 を超える場所で仲間が働いている、そういった会社でございます。
われわれの LGBTQ の取り組み・活動は、現在お付き合いをさせていただいておりますお客さま、未来のお客さま、それから、弊社の従業員はもちろん、将来、私たちの仲間に なり得る学生さんなど、全ての方たちを念頭に置いております。
2017 年に会社の基本理念として、上の画像にもございますダイバーシティの推進方針というのを定めまして、白丸(〇)一つ目の真ん中辺りに記載がありますように「性的指向・性自認などによる違いを尊重する」ということについても、当時から明示をしております。
こちらが、われわれの取り組みの柱となっています。
ところで、私は弊社の「輝き推進室」というところで DE&I を推進しています。
この輝き推進室は、2008 年に設置されました。
まず、基本的人権の尊重の取り組みの一つとして「LGBT の理解促進」というものがございまして、これを目的とした、全社員への研修も実施しております。
その後、2015 年度の開始(2015 年 4 月 1 日)とともに渋谷区の「パートナーシップ証明書 制度」ができた辺りから、お客さまへの対応も徐々に始めていきました。
さらに、翌 2016 年には、従業員向けの相談窓口も設置。お客さま・従業員それぞれに対する取り組みを しっかり進めて現在に至る、という流れとなっております。
そして、昨年 2023 年度には、上の画像の右下部分にも記載がございます通り、理解増進法が施行されたり、また、「トイレ使用制限に関する最高裁判決(※ 1)」もあるなど、例年にも増してこの領域に光が当たった年だったかと思います。
これらについては、先程 TOTO さんのピクトグラムを見せていただいたかと思いますが、弊社でもバリアフリートイレ的なピクトグラムの貼り付けを行っています。
さらに、その場所へ行かなくても あらかじめ社内のイントラ上で何階に上記のようなトイレがあるのか?、という情報を従業員に周知する取り組みや、同様の発想でエレベーターの中のフロアガイドにおいても、オールジェンダー・バリアフリーや車椅子のトイレも含めてということになるかもしれませんが、どの階に どういうトイレがあるのか?、という情報の表示もできないか、現在 関係所管と最終調整をしているところです。
これまでやってきた取り組みの事例といたしましては基本的に皆さまと同じではございますが、例えば、研修を毎年必ず 1 回以上は実施するでありますとか、弊社の各層別研修においてもダイバーシティ&インクルージョンを盛り込んでいます。
それから 2023 年、Ally プロジェクトとの関連から学生さんのイベントに参加させていただいたのですが、その際、当事者の方より「自分の上司が どういう内容の研修を会社から受けているのか、分かった方がいい」というご意見をいただきましたので、「当事者と、管理職」「当事者と、その周囲」というようなグループをつくらず、上の画像の 3 つ目に記載がありますような一体化型の研修を引き続き実施していきたいと考えています。
また、同じく 2023 年、上の画像の右下にあります通り、LGBTQ 当事者と講師の方によるトークセッションを開催。
この当事者と講師の方は、屋成さんにご紹介いただきました。
業務時間内での実施でしたが、130 人ほどの申し込みがありました。
また、このイベントの感想としては、以下のようなものがありました。
「特別なこととしてではなく、普通に受け止め・普通に接することが 1 番大切なことだと思った」
「Ally として、(本日の)発信の重要性を認識した」
……以上のような声を聞くことができて、事務局としても実施して良かったなと感じています。
屋成さん、本当に ありがとうございました!
それから、Ally の輪を広げる取り組みのお話をさせてください。
プライド指標のゴールド、8年目の連続受賞をめざして取り組んでいます。
ちなみに、上の画像の右下ですが、これは 2023 年のレインボープライド・パレードの沿道応援の様子でして、コロナ禍が明けた後の久しぶりのリアルだったため大変 盛り上がりました。
今年(2024年)も、よろしくお願いいたします!
弊社の取り組みの発表は、以上となります。
ありがとうございました!
(※ 1)2023 年 7 月 11 日、医師から性同一性障害と診断されたトランスジェンダーの経済産業省職員に人事院が「性自認に基づくトイレの自由使用を認めない」と判定したことに対して、最高裁は、この判定が違法であるとの判決を下しました。
本件に関するプライド・ジャパンのニュース記事は、こちら から ご覧いただくことができます。
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