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足立区が同性パートナーシップ証明制度を来年度から導入することを発表しました

 11月24日、足立区の近藤弥生区長が同性パートナーシップ証明制度を2021年度から開始することを発表しました。2ヵ月前の白石区議の差別発言が問題視され、先月、議会で謝罪しましたが、その後も批判の声が上がり続け、近藤区長は当事者から直接話を聞く意見交換会を3回開き、「同性パートナーシップ証明制度を導入してほしい」との声も聞いていました。
 
 
 11月24日の足立区長定例記者会見で示された資料の「パートナーシップ制度に関する要綱制定」の案によると、区民参画推進課で宣誓に関する相談・申請受付・審査を行い、戸籍住民課で受領証明書を発行する(要綱で定め、カップルが宣誓すると宣誓受領書を発行する)もので、制度利用の申請に公正証書の作成を求めないそうです。
 併せて、「区営住宅など法的な婚姻の関係にあるカップルに限られていた区内の規定についても改正を行なう」(証明書があれば同性カップルも入居できるようになる)ほか、「不動産や医療機関等の外部関係団体に対し、制度への理解・協力を求めていく」とのことです。
 また、当事者やその家族などの悩みに寄り添う相談体制の構築も進め、こちらは今年12月からスタートさせるそうです。
 資料の末尾には「今後もLGBTに配慮した施策を推進し、誰もが暮らしやすく、居心地のよい区を目指していく」と謳われています。

 署名や街頭アクションなどの活動を展開してきた足立・性的少数者と友・家族の会は17時過ぎに「足立区、来年度よりパートナーシップ制度運用へ(プレスリリース済)。やりました!!!」と第一報を報告し、「大々的に拡散してくださったSNSやhttp://change.org 、報道してくださったメディアの皆さんのおかげでもあります!」と感謝の言葉を述べていました。
 SNS上では、「よくやった」「めでたい」「やよい、やったわね」「スピード感が素晴らしい」「足立区は滅びない!」「きっといろんな人がめっっちゃくちゃに頑張ったんだろうなぁ」など、好意的に評価するコメントが多数、上がっています。

 なかには失望して足立区を離れてしまったという方もいらしたそうですが、「雨降って地固まる」で、これから(少なくとも同性パートナーシップ証明制度がまだ実現していない区よりは)住みやすい区になっていくと期待できるのではないでしょうか。「雨が降ったあとに虹が出た」感があります。
 SNSでも書かれているように、区長さんと対話したり、働きかけを行なってきた方たちの尽力に感謝!です。
 

 なお、足立区のあとで問題になった春日部市の井上区議の件についてレインボーさいたまの会が、「足立区は議員の差別発言から一転し、パートナーシップ制度創設へと舵をきった。春日部市も、制度の創設や専門窓口の設置等に繋がるよう働きかけていきたい」「足立区と同様に早期の制度創設や相談窓口の充実に繋げたい。足立区と異なる点は当該議員が謝罪の意を示していないこと。ネット署名にご協力を!」として、署名を呼びかけています(詳細はこちら

 

参考記事:
足立区、パートナーシップ制度を来年度から導入へ 「足立区滅びる」同性愛差別発言の謝罪から1ヶ月(HuffPost Japan)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5fbcd9c9c5b68ca87f7e9e56

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