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ゲイであることを受け容れられない少年の苦悩を描いた海外小説『ぼくの血に流れる氷』の邦訳出版を目指して…

 地下鉄で捨てられていた赤ちゃんを見つけ、家族として迎え入れることを決意したゲイカップルの実話を描いた絵本『ぼくらのサブウェイベイビー』、『LGBTヒストリーブック 絶対に諦めなかった人々の100年の闘い』、『筆録 日常対話 私と同性を愛する母と』、『トビタテ!LGBTQ+ 6人のハイスクール・ストーリー』など、LGBTQに関する数々の素晴らしい本を世に送り出してきたサウザンブックス社が、ゲイであることを受け容れられない少年の苦悩を描いたスペインの小説『ぼくの血に流れる氷』(著:マイク・ライトウッド/2017年/スペイン)の邦訳出版にチャレンジしています。


「ぼくはゲイ『なんか』じゃない」
 同性に恋心を寄せていることを周囲に知られ、過酷ないじめを受ける少年オスカルが主人公の『ぼくを燃やす炎』の続編、『ぼくの血に流れる氷』は、オスカルの親友ダリオの視点で語られます。スペインの保守的な田舎町に暮らす16歳のダリオは、オスカルがゲイだとアウティングした張本人でした。自身も同性に惹かれながら、その事実を認めることができず、自分と周囲を傷つけ、孤独と罪の意識に苛まれるものの、生き方を変えようと一歩を踏み出す姿が描かれます。
 周囲との違いに戸惑い、自らを否定するゲイの若者を救う一冊となることを期待し、サウザンブックス社が邦訳出版のクラウドファンディングを立ち上げ、支援を募っています。

 サウザンブックス社代表の古賀一孝さんは、この本は「自身の性のありようを受け容れられず、うまく自己肯定できないゲイの少年の復活劇」であると説明し、ダリオの苦しみに共感する読者にも必ず理解者がいること、未来に希望が持てることを伝えたいと語ります。「『うまく自己肯定できない』部分に救われる読者が多いと思います」
 LGBTQをめぐる状況はずいぶんよくなってきたものの、依然としてLGBT平等法や婚姻平等などの法整備は進まず、議員らによる差別発言も後を絶たず、最近では一部の宗教団体によるアンチLGBTQの思想が政界に影響を与えていることも明らかになってきています。
「性的少数者を『例外』とみなし、その人権の保障を後回しにする社会があるからこそ、当事者は嫌悪を内在化させられている」と古賀さんは指摘します。
「自己肯定できない性的少数者が、生きる力を持てるような書籍を今後も刊行していきたい」
「自己を肯定できないのは自身の弱さや欠落のせいではない。社会的な背景が影響しているというメッセージも本書に託したい」

 古賀さんは、本の力で居場所を必要とする性的少数者の若者に寄り添うことを願いつつ、当事者以外にも本書を届けたいと語ります。「物語に触れることで性的少数者をより身近に感じてほしい。ご近所さんのお話として読んでもらえたらうれしいです」

 8月8日まで支援を受け付け中です。目標金額に達成しない場合、プロジェクトは非成立となり、書籍も制作されないそうです。ぜひご支援をご検討ください。



参考記事:
スペイン発の小説「ぼくの血に流れる氷」日本語版の刊行を(神奈川新聞)
https://www.kanaloco.jp/news/culture/bunka/article-928002.html

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