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アフリカ系ゲイ男性2人が史上初めて米連邦下院議員に当選しました

 大統領選と同時に行われている米連邦議会選(上院・下院)で、ニューヨーク州のリッチー・トーレス氏とモンデア・ジョーンズ氏が共に当選し、史上初めて連邦下院議員に選ばれたアフリカ系ゲイ男性となりました。
 
 
 リッチー・トーレス氏はニューヨーク・ブロンクス出身で、7年前、当時25歳でニューヨーク市議会議員選挙で当選し、(コリー・ジョンソンhttps://gladxx.jp/news/2018/01/5197.htmlと並んで)初のオープンリー・ゲイの市議会議員となりました。
 ニューヨーク14区の下院議員候補者を決める今年6月の民主党予備選挙では、リッチー・トーレス氏が反LGBTQ的な発言が多かったルベン・ディアス・シニア氏を破り、候補者に選ばれました。リッチーは「政界を率いるホモフォーブを、オープンリーLGBTQの候補者が打ち破る。これは、私の長年の夢だった美しい正義を、まさに表しています。プライド月間を祝うのに、これ以上良い方法があるでしょうか?」と語りました。
 そして今日、連邦下院初のゲイのアフロラテン系議員となりました。
「ニューヨーク市選出の初めてのLGBTQの連邦議員といえば、チェルシーからグリニッジ・ビレッジかヘルズ・キッチンから出るだろうと大概の人は思ってたでしょうが、ブロンクスがそれをやってのけた」とLGBTQ Victory Fundのアニス・パーカーは語りました。「私たちの国が構造的人種差別を打倒し、警察組織の再構築に挑戦しようとしている時に、リッチーのLGBTQアフロラテン男性としての経験は、きっと連邦議会に大切な知見をもたらすでしょうし、彼の当選は、多くの人に希望を与えたと思います」
 
 モンデア・ジョーンズ氏は、ニューヨーク州17区(ニューヨーク市郊外)から出馬し、連邦下院初のアフリカ系ゲイ男性となりました。
 彼は弁護士/活動家で、オバマ政権時代に司法省で働いていたそうです。この地区のBLM運動のリーダーであり、全国のプログレッシブ(民主党の進歩派)のリーダーでもあるモンデアは、国会で公民権や犯罪司法の見直しに貢献するだろうと『ニューヨークタイムズ』紙は評しています。
 
 なお、連邦議会初の有色人種のゲイの議員となった人は、実は日系人の方で、2012年にオバマ氏が再選された際の選挙でカリフォルニア州から出馬し、連邦下院議員に当選したマーク・タカノ氏が初めてでした。

 
 今回の選挙では、州議会議員選でも、POC(people of color)LGBTQの議員が続々と誕生しています。
 Shevrin Jones氏は、フロリダ州初のLGBTQの州上院議員となりました。
 同じくフロリダ州では、Michele Rayner氏が黒人のクィア女性として初めてフロリダ州下院議員に当選しました。
 Jabari Brisport氏はニューヨーク州上院議員に当選し、ニューヨーク州議会で初めての黒人のLGBTQ議員となりました。
 Torrey Harris氏はテネシー州下院議員に当選し、テネシー州初のLGBTQ議員となりました。
 Kim Jackson氏はジョージア州上院議員に当選し、ジョージア州初のLGBTQの州上院議員となりました。彼女はアメリカで3人しかいない黒人クィア女性議員の1人となりました。
 同じくジョージア州では、韓国系アメリカ人でオープンリー・ゲイのサム・パーク下院議員が再選されました。


 今後も連邦議員や州議員の当選の報が入ってくると思います。また改めてお伝えします。

 
 
参考記事:
Mondaire Jones, Ritchie Torres, Gay and POC, Head to Congress(Advocate)
https://www.advocate.com/election/2020/11/03/mondaire-jones-ritchie-torres-gay-and-poc-head-congress

Rainbow Wave 2020: 17 LGBTQ+ Candidates Who Won on Election Night(Out)
https://www.out.com/politics/2020/11/03/all-lgbtq-candidates-won-2020-election#media-gallery-media-4

ゲイの黒人男性に、トランスジェンダーの女性。アメリカ連邦議会選挙で「歴史的初当選」続出(BuzzFeed)
https://www.buzzfeed.com/jp/rikakotakahashi/ritchie-torres-sarah-mcbride

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