事例紹介

vol.1 日本航空

記事日付:2017/12/14


LGBTアライ企業インタビュー企画、第1弾は2017年11月に開催された「九州レインボープライド」にプライドイベントとしては初出展された日本航空株式会社人財戦略部人材戦略グループ グループ長の池田卓司さん、同マネジャーの宮下雅行さんにお話を伺いました。
※このインタビューは2017年11月中旬に行いました。



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LGBTの取り組みを始めたきっかけは、ブランド推進部門からの相談

―御社はこれまで様々なLGBTに関する取り組みを行われてきましたが、始めたきっかけは何だったのでしょうか?

2015年の年末に、ブランド推進の部門からLGBTに関する取り組みを始めたいという相談があったことが最初のきっかけです。
早速社内で検討し、進めるべきという社長の意思も確認した上で、2016年3月に「多様な人財活躍推進に向けたトップメッセージ」を発信して取り組みを始めました。 

▼日本航空コーポレートサイトに公開されているトップメッセージ
https://www.jal.com/ja/csr/iso/diversity_policy.html

日本航空の取り組み



・LGBTに関する姿勢を社内外で発信
・経営層、人事担当者向けの研修、全社員を対象としたeラーニング(LGBT基礎知識)の実施
・LGBT当事者を招いたグループワーク研修の実施
・社員向け相談窓口の開設
・LGBT当事者である社員が各種休暇、休職の取得や福利厚生制度の利用を可能とするため、社内規程を整備
・マイレージサービス「JALマイレージバンク」の特典の利用可能者の対象範囲を同性パートナーにも拡大
・LGBT当事者である学生や求職者の皆さんとの意見交換イベントへの参加
・LGBT ALLYステッカーの作製、研修受講者等への配布
など


 イベントに参加することでLGBT当事者やアライが身近な存在だということが体感できる

-2017年11月に開催された九州レインボープライドに出展されましたが、イベント出展は今回が初だとお聞きしました。なぜ出展しようと考えられたのでしょうか。

社内の理解促進と、アライ企業であることを社外に発信することが目的です。
今年開催されたTOKYO RAINBOW PRIDEには10万人を超える方が来場され、非常に熱気があったと聞いており、私たちもプライドイベントを体感してみたいと考えていました。

弊社では全社員を対象にeラーニングを実施しているのですが、実際にイベントに参加し、体感することで、よりLGBT当事者やアライとして活動する皆さんを身近なものとして理解されていくのではないかと思います。

また、社外にアライ企業であることを発信する機会にもなることから、プライドイベントに出展したいと考えており、タイミングが合った九州レインボープライドから出展することを決めました。 

―出展することを決められたときの社内の反応はいかがでしたか?

ネガティブな反応はありませんでした。福岡の社員にも参加を呼びかけたところ、改めてLGBTやプライドパレードについて理解を深めたいという要望があったので、福岡に赴いて社員向けの説明会も開催しました。その結果、その準備も含め多くの社員が積極的に参加し、イベントを盛り上げてくれました。


プライドイベントは自然な流れでLGBTや自社の取り組みを知ってもらえる

―当日のブースでは紙飛行機を作るイベントをされていて、お子さんもたくさん参加されていましたね。 

はい。九州レインボープライドはお子さまもたくさん参加されると聞いていたので、折り紙ヒコーキを作って、得点ボードに向けて飛ばす、というイベントを企画しました。 



当日はたまたま散歩がてら参加してくださった親子連れの方も多く、「これは何のイベントですか?」と聞かれることもありました。
自然な流れでLGBTのことや、弊社の取り組みを知って頂けるというのもプライドイベントのよさだと思いました。 


 周りとの一体感を感じられて参加した社員も楽しんでいた

―参加された社員さんの反応はいかがでしたか?

楽しんでいましたね。JALの企業名が入った赤いハッピを着たり、客室乗務員は普段の制服を着たり、レインボーグッズを身に着けたりしていたので会場でも目立っていて、メディアの取材もいくつか受けました。

パレードにも参加したのですが、沿道から手を振ってくださる方も多く、周りとの一体感を感じられました。 

社員の中にも「セクシュアリティをオープンにしているLGBT当事者の方と直接話したことがない」という人は少なくないと思います。プライドイベントでは一緒に楽しみながらLGBT当事者の方と自然に触れ合えますし、社員教育の面からもとても良い機会であったと思います。

▼日本航空ブースにて社員さんと、九州レインボープライド実行委員会の三浦さん(写真中央右)、アウト・ジャパンの小泉。

―では今度の取り組みとして考えていらっしゃることを教えて頂けますか。

さらに社内理解を促進していくことです。
社員一人一人が日本航空の取り組みを理解し、アライとしてお客様や社内のメンバーと接することができるよう、これからも研修やイベント出展など様々な形で取り組んでいきたいと考えています。

ーありがとうございました。

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