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LGBT関連ニュース

日本で初めて、同性どうしの結婚を可能にする民法改正案が野党3党によって衆院に共同提出されました

記事日付:2019/06/04

 6月3日、立憲民主、共産、社民の3党が、同性どうしの結婚を可能にする民法改正案を衆院に共同提出しました。国政政党が同性婚を認める法案が提出されたのは史上初めてのことです。

 立憲民主党は昨年末、同性カップルにも異性間の婚姻と同等の権利を保障するため、民法など関連法の改正案を国会に提出する方針を固めていました。

 改正の内容は、婚姻の届け出を定めた民法739条を「婚姻は、異性または同性の当事者が戸籍法の定めるところにより届け出ることによってその効力を生ずる」と改正するほか、同性婚したカップルも特別養子縁組その他の養子縁組ができるよう所要の規定を整備する、同性婚を認めることに伴い、文言を性別を問わないような表現に改正する(例えば、夫/妻→婚姻の当事者、父/母→親など)、ということだそうです。
 同性カップルの中には、すでに養子縁組制度を使って家族になっている方たちもいて、現行の民法では、一度法律上の親子関係になると養子縁組を解消しても結婚できないとされていますが、「施行から2年以内に養子縁組を解消すれば、婚姻できる」という特例措置を設け、正式に結婚することができるようにしました。
 この改正案に共産、社民が賛同し、3党合同での提出となりました。
 
 政府はこれまで同性婚について「憲法で同性婚は想定されていない」などとして、これを認めていませんでした。立憲民主党は、憲法の「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立する」との規定について、婚姻に戸主の同意が必要とされた戦前の制度を排除する趣旨であり、必ずしも同性どうしの婚姻を否定するものではないとしています(日本学術会議も同様に考えており、結婚の平等を提言しています)
  
 同性婚法案を提出した尾辻かな子衆議院議員は、「同性どうしで暮らす人に対し『法律婚』という平等の権利を保障するものであり、『多くの人にとって生きやすい社会になる』と訴えていくことで、多くの理解を得られると思う」と述べました。そして、「こういう法律ができること、認められることで、自分はこの社会で生きていていいんだと思えるようになると思う。非常に意義深いと思う」と涙ながらに語りました(こちらをご覧ください)
 尾辻かな子さんは2007年、まだ世間で同性愛者への偏見が強かった時代に、同性婚の実現を目指し、レズビアンであることをカムアウトして参院選に出馬した方です(本当にたくさんのレズビアンやゲイの方々の応援を得て精一杯やったものの、票数が届かず…)。おそらく、幾多の辛酸をなめ、大変な苦労をして、ようやく国会入りし、同性婚法案を提出できた、その思いが、この涙の理由でしょう。

 尾辻議員と一緒に法案を提出した立憲民主党の西村智奈美議員は、「私たちは、一人一人の人権が当たり前に尊重されて、多様性を認められる社会を目指していきます。その中で同性間では婚姻ができないというのは、大きな支障なのではないでしょうか」「民法を改正して、誰でも生きやすい多様性のある社会を作っていく。それが国会の責務だと思います」と語っています。
 同じく共産党の藤野保史議員は、「家族のあり方そのものが、多様化しています。今回の法案は多様な性のあり方、多様な家族のあり方を法律的にも認めていくという意味で本当に必要な法律です」と語りました。

 電通が昨年10月に実施したアンケート調査では、78.4%の人が同性婚に賛成という結果が出ています(詳しくはこちら
 
 同性婚法案が国会に提出されたというニュースに対して、ロバート・キャンベルさんは「党派や思想の違いを超えて日本に潜む人々の力をフルに開花させるためにも。大きな一歩です」と、これを評価するコメントをツイートしています。
 また、国際政治学者の三浦瑠麗氏は「同性婚法案について、尾辻さんの所感は重要なポイントだと思う。もちろん、法律婚自体についてはさまざまな個人的立場があると思うけれど、法律婚による保護が欲しいと思う人に対して、性や性自認を巡って差別を設ける必要はないと思う」とコメントしています。
 東京大学教授の清水晶子氏は「そもそも同性間異性間を問わず戸籍制度に立脚する婚姻制度に反対の立場ではありますが、それはそれとして婚姻の不平等は不平等として存在するわけなので、その解消の第一歩としてこれは応援したい」とコメントしています。
 一般社団法人fair代表理事の松岡宗嗣さんは「与党も合意できなければ成立しないし、与野党で今後考え方がより対立してくるだろう。でも何も動かなければ議論は始まらない。党派や思想を超えて、今困っている人々のために動いて欲しい」とコメントしています。
 
 ここでいま一度、有名な同性婚実現を求めるニュージーランドの国会でのスピーチをご覧ください。自分はこの社会で生きていていいんだと思えないLGBTQの人々、いま現在困難に直面している人々のためにも、同性婚の実現を願うものです。


 
参考記事:
「同性婚」認める改正案提出 立憲民主など野党3党(テレ朝)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000156121.html
同性婚認める民法改正案、立民などが提出(TBS)
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3690108.html
同性婚を認める法案、立憲民主など野党3党が提出 「この社会で生きていていいと思えるようになる(FNN)
https://www.fnn.jp/posts/00046612HDK/201906032127_FNN_HDK
同性婚法制化の民法改正案 立憲民主党など野党3党が提出(NHK)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190603/amp/k10011939531000.html
同性婚認める法案提出=立憲など(時事通信)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019060300788
同性婚認める法案、立憲民主など国会提出ー多様性重視の姿勢示す(ブルームバーグ)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-06-03/PSEVAU6JIJUO01
同性婚を認める法案が、日本で初めて提出される。「今までなかったのがおかしい」(ハフィントンポスト)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/same-sex-marriage-bill_jp_5cf4e7eae4b0e8085e3cb9bb
「すべての人は平等だから、選択肢の保障を」同性婚を認める法案を野党3党が共同提出(BuzzFeed)
https://www.buzzfeed.com/jp/sumirekotomita/marriage-equality-in-japan-law

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