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東京都が里親の認定基準を緩和、同性カップルも養育里親として認められることに

 東京都の小池百合子都知事は5月18日の定例会見で、都の里親認定基準を改正し、同性カップルも養育里親として認める方針を固め、10月から施行すると発表しました。
 
 昨年4月、大阪市が全国で初めて同性カップルを里親に認定し、大きなニュースとなりましたが、毎日新聞が昨年実施した全国の児童相談所がある69自治体への調査では、東京都だけが里親認定から同性カップルを除外していたことが明らかになっていました。

 養育里親は、虐待を受けている子どもなどを一定期間家庭で預かって育てる制度で、自治体は、子どもが育つ家庭環境が整っているかどうか、認定基準を基に判断しています。都の現在の基準では、事実婚を含む夫婦であるか、または「補助者」として成人した親族が同居している単身者で、子育て経験があるか、看護師、保育士などの資格を持っていることを要件としており、同性カップルは該当しないとしていました。
 しかし、厚生労働省が家庭での養育の推進を打ち出し、2016年に児童福祉法を改正したことなどを踏まえ、里親認定基準から子育て経験や有資格者という要件を撤廃し、戸籍上同性のカップルも認めることとしました。十分な養育が可能な場合には、単身者も養育里親として認めています。
 都によると、今回の改正により、親族以外の同居者も補助者と認め、同性カップルも他の要件を満たせば里親になれるといいます。また、子育て経験などがあれば同居親族がいない単身者も認定を受けることが可能になります。

 東京都では現在、さまざまな事情で家族と暮らせず社会的な養護を必要とする子どもが約4000人いて、うち約460人が里親家庭で養育されていますが、残りの3500人超の子どもたちは施設で暮らしているそうです。
 都としては、こうした里親の担い手をさらに確保するために、社会情勢の変化も踏まえて、基準の改正について児童福祉審議会で議論してきたそうです。
 都の担当者は「家族のありようはさまざま。子どもの多様なニーズに応えられるよう、選択肢を広げることにつなげたい」と話しています。
  
「LGBT×社会的養護」をテーマに活動してきた一般社団法人レインボーフォスターケアは、「同性カップルに朗報!のニュアンスで報じられることがあるかもしれませんが、これは、まず、「子どもたちに朗報!」です」とのコメントを発表しています。本当にその通りですね。

 



参考記事:
里親の認定基準を緩和、東京都(共同通信)
同性カップル 養育里親、東京都も認める方針 基準改定(毎日新聞)
東京都、10月から里親認定基準を緩和 同性カップルも可能、年齢制限も撤廃(産経新聞)
小池都知事が定例会見5月18日(全文1)里親担い手確保のため認定基準を改正(THE PAGE)

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