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【追悼】指揮者としてもゲイとしても素晴らしかったマイケル・ティルソン・トーマス

 サンフランシスコ交響楽団の桂冠音楽監督などを務め、グラミー賞にも輝いた世界的指揮者、マイケル・ティルソン・トーマスが脳腫瘍のため、22日に逝去しました。81歳でした。今年2月、50年も連れ添った夫に先立たれ、後を追うように亡くなったんだそうです。
 
 
 マイケル・ティルソン・トーマスは1944年、ロサンゼルスに生まれ、南カリフォルニア大学で指揮や作曲などを学びました。20代半ばで有名なボストン交響楽団の副指揮者に就任し、その後、首席客演指揮者を務めた。その後もロサンゼルス・フィルハーモニック首席客演指揮者、ロンドン交響楽団首席指揮者などを歴任しました。
 1995年から25年間、サンフランシスコ交響楽団の音楽監督を務め、その間にマーラーの交響曲やジョン・アダムズの管弦楽作品のアルバムでグラミー賞を複数回受賞しました。2020年の退任後には桂冠音楽監督となりました。
 2021年に悪性の脳腫瘍と診断され、闘病を続けていて、80歳の誕生日を迎える24年には名誉指揮者を務めるロンドン交響楽団を指揮しました。
 教育活動にも力を入れており、1987年には若手音楽家の育成を目的としたニューワールド交響楽団をフロリダに創設、札幌で行われている国際教育音楽祭、パシフィック・ミュージック・フェスティバル(PMF)についても90年の創設時に提唱者のレナード・バーンスタインとともに芸術監督に就任し、以降2000年まで同職を務めていました。


 『San Francisco Chronicle』紙によると、マイケル・ティルソン・トーマスは20代の頃(ストーンウォール事件の前後)にはカムアウトしていました(そのことがキャリアに影響を及ぼしたりはしませんでした)。バーンスタインが公式にはカムアウトしていなかったのとは対照的ですし、1960〜70年代にカムアウトしていた指揮者は当時、世界的に見てもほとんどいなかったはずです。
  彼は2014年に長年のパートナーであるジョシュア・ロビンソンと結婚しました(『KQED』によると、二人が初めて出会ったのは小学校のオーケストラで、1970年代にはつきあいはじめ、それからずっと、50年も連れ添ったんだそう。すごい!素敵です)。そんな最愛のジョシュアが今年2月に79歳で亡くなり、マイケルもその後を追うようにして4月に亡くなってしまったのです。でもきっと今頃は天国で再会し、音楽談義に花を咲かせているのではないでしょうか。
  


参考記事:
T・トーマスさん死去 米国の世界的指揮者(共同通信)
https://www.47news.jp/14206247.html
米指揮者のマイケル・ティルソン・トーマスさん死去 81歳(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20260424/k00/00m/200/029000c

Michael Tilson Thomas made history as an openly gay conductor. Here’s how he paved the way for others(San Francisco Chronicle)
https://www.sfchronicle.com/entertainment/classical/article/michael-tilson-thomas-lgbtq-legacy-22222320.php

Joshua Robison, Husband to Michael Tilson Thomas, Dies at 79(KQED)
https://www.kqed.org/arts/13987039/joshua-robison-husband-to-michael-tilson-thomas-dies-at-79

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