NEWS
台北のプライドパレードに15万人が参加
台北市で10月25日(土)、第23回台湾同志遊行(Taiwan LGBT+ Pride)が開催され、主催者発表で約15万人が参加しました。
(こちらの記事に写真がたくさん掲載されています。台湾のLGBTQ運動の始祖である祁家威(チー・ジアウェイ)の姿もありました)
(sntさんという方がパレードの様子の素敵な動画をあげていたので、以下にご紹介します)
Happy Pride! 第23 屆臺灣同志遊行/TAIWAN LGBT PRIDE 2025 台北のパレードに今年も参加した。台湾の人たちの溢れ出るパワーは相変わらず。セクシャルマイノリティーの人権の平等を勝ち取った国の幸せなパレードに心から尊敬!みんな笑顔!参加者は15万人! pic.twitter.com/cTVeraoUfY
— snt (@snt_tokyo) October 26, 2025
Taiwan Today日本語版などによると、パレードの起終点となった台北市政府前広場では午後から約110のブースが出展するマーケットが開かれ、会場は雨が降る中でも大きな熱気に包まれました。12:45にステージイベントが始まり、13:25から整列が開始、14:25にパレードがスタートし、南北のルートに分かれて仁愛路の交差点まで行って市政府前広場に戻るコースを歩きました(以前のような総統府前まで歩くコースではありませんでした)。帰着後もステージで地元の歌手によるライブパフォーマンスなどが行なわれました。
中央社フォーカス台湾の記事によると、主催した台湾彩虹公民行動協会の戴佑勲理事長は報道陣に対し、第2次トランプ政権の発足で、多様性、公平性、包括性(DEI)に反対する動きがSNSなどを通じて急速に拡散し、各国の政策や台湾企業・政府機関のジェンダー関連方針やリソース配分にも影響を及ぼしているとし、レッテルや偏見を超え、互いの違いを理解し、リアルで深い人と人とのつながりを再構築してもらいたいと語りました。また、トランスジェンダーの人々が法的性別変更に際して性別適合手術を受けなければならない現状について同協会の広報担当者は「身体権と健康権に対する侵害だと認識している」と語りました。
蕭美琴(しょうびきん)副総統はFacebookに以下のようなコメントを載せてパレードを祝福しました(FBの自動翻訳による訳文を少し日本語的にわかりやすくした文章です。ご了承ください)
「今日は第23回台湾同志遊行。毎年このイベントで十数年前、理想が遠くに見えていた日々を思い出します。途中で疑問や挑戦や挫折を経験しましたが、これらの試練は、自分たちが大切にしている価値や守っている価値をより意識させるものです。今日、数え切れないほどの人々の努力と継続のおかげで、台湾が誇る虹が世界に輝く光となりました。同志遊行は自分自身のためだけではなく、世界にメッセージを送ることでもあります。愛と尊敬だけが社会をより自由でより良くすることができます。しかし、平等への道は終わりません。国は前進し続け、社会は対話を続けることでしょう。新しい挑戦に直面しても、民主主義と自由への信仰を止めたり、諦めたりしません。台湾は愛に満ちた場所です。私たちの人々は温かく、親切で、世界をより良い場所にするために行動する意欲があります。そして、私たちが大切にしている価値と生き方は、自由と民主主義のこの地でしか成長し繁栄することができません。愛がいつも強くなるように、台湾が永遠に素敵でありますように!(虹の絵文字)」
同志遊行の前夜、24日(金)の夜には今年も台灣跨性別遊行(Taiwan Trans March)が開催されました。
先の主催団体のコメントにもあったように、婚姻平等が実現した台湾でもトランスジェンダーの人々が手術を受けないとID上の性別が変更できないという課題が残っており、また、今年は(詳細は報道されていないのですが)台湾同志遊行のスタッフの中にトランス差別発言をした人がいて問題視されるという出来事もあり、このトランスマーチはたいへんな熱気を帯びるものになったようです。日本からも何人もの活動家の方が参加していました。
(以下、ニンフィア・ウィンドのInstagramの投稿をご紹介。「トランスアイコンのsylveobと一緒に歩いてます。トランスガールを守れ!」とのコメントとともに颯爽と歩く姿が素敵です)
この投稿をInstagramで見る
参考記事:
台北でLGBT+パレード 多様性受け入れる社会の実現訴え(中央社フォーカス台湾)
https://japan.focustaiwan.tw/society/202510250005


