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性的マイノリティの3人に1人が医療サービスの利用に困難を感じた経験があることが明らかに

 日本に住むLGBTQ+の方々の健康と医療ニーズについて調査を行ない、その結果を公表(見える化)し、現状と課題の分析を行なったうえで、医療現場への啓発や改善提案につなげる「PRISM調査」の中間報告発表会が16日に実施され、性的マイノリティのおよそ3人に1人が医療サービスの利用時に困難を感じていることなどが発表されました。


「性自認などを理由に医療サービスの利用に困難を感じたことがある」という人は39.1%で、過去1年間で「医療を受ける必要があると感じたのに、実際に受けなかった」という人が37.5%に上りました。逆に、これがあったら医療機関を受診しやすいと思う項目として、LGBTQ+専門外来を選んだ人(29%)の76%が「知識があったり教育を受けている/偏見や差別なく真摯に接してくれる医療従事者がいる」という理由を挙げていました。
 特にトランスジェンダーやノンバイナリーの方が医療機関を受診しようとする際、見た目の性別と保険証の性別(性別欄だけでなく名前から窺える性別も)が異なることや、医療従事者がトランスジェンダーへの理解があって偏見や差別なく真摯に診てくれるかどうかがわからず、不安を覚え、受診自体をためらってしまう実態が浮き彫りになったかたちです。
 同調査では、「問診票は男女二択で異性愛前提となっている」「プライバシーが守られず、カミングアウトを強いられることもある」といった声や、救急搬送されたり入院することになった際、同性パートナーが家族と扱われないことへの不安の声も上がったそうです。

 調査を実施したぷれいす東京は、性的マイノリティの人々が安心して受診できる医療現場を拡充させるためには、医療従事者や医療の現場を目指す学生が性的マイノリティについての理解を深めることができる教育環境が必要だとしています。

 
 「PRISM調査」は今月末まで実施中です。まだ回答されていない方は、ぜひご協力をお願いいたします。
(調査項目は多岐にわたりますが、だいたい15分くらいで回答できます。例えば通勤やスキマ時間で回答していて中断を余儀なくされたとしても、同じデバイス(端末)であれば再開が可能です。当事者の方、お時間あるときに、ぜひ回答してみてください)


 
 参考記事;
「問診票は男女二択のみ」…性的マイノリティーの3人に1人が医療サービス利用に困難感じる(日テレ)
https://news.ntv.co.jp/category/society/be4ca7582a8c4d8b9b5a2d5c3b21bb33

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