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【プライド月間】各地の大学の取組み
企業や自治体だけでなく、近年は各地の大学でもプライド月間に合わせた取組みが行なわれるようになっています。多くは学生や教職員に向けた企画ですが、なかには学外の方も参加できるイベントもあります。南から順にご紹介します。
琉球大学では、プライド月間の取組みとしてヒューマンライツセンター、ハラスメント相談支援センター、プライド・オフィスが合同し、プライド・ポスター(下記)を掲示したり、ミニシンポジウムやプライド・カフェの開催を企画しています。
6月18日(水)開催のセクシュアリティに関する国際ミニシンポジウムでは、「結婚の自由をすべての人に」訴訟を研究する2人の海外研究者から見た日本の判例についての報告や、琉球大学からの2名の研究者によるセクシュアリティ関連判例の分析を行ない、意見交換を通して日本の現在地点を検証します。
6月26日(木)開催のプライド・カフェは、啓発を兼ねた情報提供・ゆんたくカフェスペースです。関連図書や資料を展示します(琉大の学生や教職員が対象です)
広島大学では、D&I推進機構ダイバーシティ研究センターとジェンダーサークルSEI!!!が共催し、プライド月間図書・漫画展示企画「私や誰かの性/生について」と題し、多様な性をテーマにした漫画・図書の展示企画を行います。
大阪大学ダイバーシティ&インクルージョンセンターでは、附属図書館との協働企画で「LGBTQ+ライブラリー」を開催。LGBTQ+に関する古典・専門書からさらっと読める実用書まで幅広い分野の図書を通じて、LGBTQ+に対する理解を深めることができる企画です(阪大の学生や教職員が対象です)
京都の龍谷大学の宗教部とにじLOVE(学生有志)はTokyoPride2025にブース出展し、大学生のためのLGBTQ+ライフブックVol.4「お坊さんたちのライフストーリーズ」の配布などを行ないました。
同志社大学学生支援センターでは、LGBTQ+など多様な性について知り・考えるきっかけとして、パネル展を開催します。今出川校は良心館ラーニング・コモンズ(プレゼンテーションコート)で、京田辺校はローム記念館(劇場空間)です。
2025年4月に「京都大学DEIB推進宣言」を公表した京都大学の学生相談部門は、6月はLGBTQ+プライド月間ですというお知らせをリリースしています。
滋賀県では、県内の大学生の協力を得て(聖泉大学の富川拓准教授の授業を受講する大学生にアンケートを実施し)、LGBT等に関する基礎知識、大学生の意識や考え、パートナーシップ宣誓制度などについてのパネルを制作し、県立図書館で展示を行なっています。
名古屋学院大学では、学術情報センター(図書館)と大学生活支援室が連携し、LGBTQ+に関する図書を紹介する
「レインボーブックフェア」を開催します。関連図書の特設展示および貸出に際し、特別しおりをプレゼント! 併せて、特別展示図書の閲覧や、LGBTQ+に関する相談も行なうそうです。
富山大学ダイバーシティ推進センターでは、PRIDE月間および男女共同参画週間にちなんで附属中央図書館で「多様なSOGIの尊重に関するポスター掲示」「本学の女性研究者の研究紹介パネル展示」「ダイバーシティ関連書籍企画展示」を実施しています。
神奈川大学は、横浜市市民局人権課との性的少数者等支援事業における連携により、ヨコハマプライド月間イベント「性の多様性について考えよう」をテーマに、講演会およびパネルディカッションを開催します。にじーずの遠藤まめたさんがファシリテーターをつとめます。SHIPの方も登壇するようです。申込みは18日(水)までとなっていますので、お早めに。
横浜国立大学は、プライド月間Web講演「デフアスリートでトランスジェンダーな私のよもやま話。」を開催しました。
明治学院大学では、プライド月間に合わせてレインボーフェスを開催し、LGBTQの基礎知識についてのお話(砂川秀樹さんが応対)、LGBTQ+AllyサークルColorfulによるカフェ交流イベント、レインボー缶バッジを作るワークショップ、LGBTQ資料展、レインボーブックフェアなど、さまざまな企画を実施します。
学外者も参加可能な企画としては、「アロハの心をうたい継ぐ者」上映会&トークイベントがあります。「アロハの心をうたい継ぐ者」はハワイのマフー(女性と男性の両方、あるいはその間を生きる人)でありハワイの文化を守り継ぐクム(教師)であるヒナ先生を描いたドキュメンタリー映画で、これまでトランスジェンダー映画祭でも度々オンライン上映されています。今回は対面での上映となり、LGBT法連合会の西山朗さんをゲストに迎えてのトークイベントも行なわれます。申込みはこちらから。
青山学院大学スクーンメーカー記念ジェンダー研究センター、実践女子大学、聖心女子大学グローバル共生研究所、津田塾大学の4大学は、渋谷区と連携し、Tokyo Pride 2025に協働でブースを出展しました。渋谷区と実践女子大学が共催する映画上映会(6月14日開催)、聖心女子大学と津田塾大学による「にじいろ読書カフェ」(6月28日開催)、青山学院大学で予定されている「クィアライブラリーウィークス」などの関連イベントについても情報発信・周知を行ない、ジェンダーやセクシュアリティについて関心を持つ学生の参加を呼びかけました。
駒澤大学では、文学部社会学科の松信ゼミがTokyo Pride 2025にボランティア参加しました。
あまり知られていないと思いますが、こんなにたくさんの大学がプライド月間にいろんな取組みを見せてくれています。プライド月間ではない時期にレインボーウィークを開催したり、学園祭の時にLGBTQ関連の企画を実施している大学もあります。40代以上の当事者の方たちの多くは、自分たちが学生だったときとは大違いだ…と隔世の感を覚えるのではないでしょうか。いい時代になりましたね。