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ロンドンのパレードに『ハートストッパー』のキャストが登場、アダム・ランバートらのライブも

 昨年、めでたく50周年を迎えたPride in Londonですが、今年も7月1日(土)に盛大に開催され、大観衆が見守るなか、600のLGBTQグループ、3万人が首都をパレードしました。パレードは正午にハイドパークを出発し、ピカデリーサーカスを通り、トラファルガー広場に向かいました。トラファルガー広場のメインステージでは、リタ・オラやアダム・ランバートのライブも行なわれました(素敵!)
 メインステージには、今年のテーマである「Never march alone」と、「We march with our trans family」と書かれたバナーがトランスジェンダーカラーで掲げられていました。「Never march alone」はトランスやノンバイナリーへの支援を表していて、パレードの参加者たちは盛んに「Trans Lives Matter」とコールしながら行進しました。トランスジェンダー・カラーのボディペインティングをした方も多かったそうです。Pride in Londonのスポークスマンは、「より敵対的になり、決して安全と言えない世界になってしまったなか、この場所だけは(トランスジェンダーへの)リスペクトとフォーカスが与えられるよう、すべての参加者に求めます」と語りました。
 

 今年のパレードには、2つの大きなトピックがありました。
 1つは、キット・コナーをはじめ『ハートストッパー』のキャストを乗せたNetflixのフロートが登場したことです。彼らはファンの声援に応えながらダンスし、パレードに反対するアンチLGBTQのキリスト教団体の人たちに向かってミドルフィンガーやキスで応戦する場面もありました。



 もう1つは、(ロンドンのナショナル・ギャラリーにあるゴッホの「ひまわり」にトマトスープをぶちまけたことで有名な)環境団体「Just Stop Oil」が13時半頃、コカコーラのフロートの前で座り込みを行ない、行進を妨害したことです。彼らはプライドの主催者が「環境汚染産業」から協賛金を受け取っていることに抗議し、「こうした企業がパレードのフロートとして参加する許可を与えるのはやめるべきだ」と要求しました。
 Pride in LondonのWill De’Athe-Morris氏は、LGBTQコミュニティ、とりわけトランスの仲間たちのためにこのパレードを開催しているのであり、「このパレードを妨害しようとするいかなる人も、年に一度、LGBTQの権利擁護と祝祭のためにここに集まっている人々を失望させている」と述べました。
 ロンドン市警は「公的不法妨害」で妨害者7人を逮捕したと発表しました。
 妨害行為の15分後にはパレードが再開されました。
 
 そのほか、今年のパレードにはサディク・カーン市長も参加し、「(LGBTQコミュニティの)祝祭とプロテストのこんな素晴らしい日に、ここに戻ってこれたのは素晴らしいことだ」と語りました。
 ゲイジャーナリストでTV番組の司会などもしているGok Wanも「プライドはパーティ地獄だ」「私たちが世界の友人たちに、共にあること、闘い続けることを示す機会でもある」とコメントしていました。
 Pride in Londonは1972年に同性愛者の権利を求める人たちによるプロテスト(抗議)として始まりました。英国王立造幣局がロンドンプライド50周年を記念して「レインボー50ペンス硬貨」を発行とのニュースでもお伝えしたように、ロンドン・プライドの精神は「Protest(抗議)」「Visibility(可視性)」「Unity(団結)」「Equality(平等)」という4つの言葉で表されます。婚姻平等が実現してもLGBTQの権利回復が達成されたわけでは決してなく、トランスジェンダーやノンバイナリーの法的な課題もあり(英国のトランスジェンダーが置かれている状況の厳しさについては『トランスジェンダー問題』に詳しいです)、コミュニティの闘いは終わっていません。そういう意味で、Pride in Londonは今なおプロテストであり続けているのです。

 

参考記事:
The LGBT+ Pride of London: Thousands march through the capital in celebration(The Independent)
https://www.independent.co.uk/news/pride-london-2023-trans-lgbt-b2367820.html

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