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フォードが人気のトラックをプライドカラーに彩色、ホモフォビックなコメントへのレスポンスとして

 フォード・ヨーロッパが人気のトラック「ラプター」のLGBTQバージョンを8月27日にお披露目しました。
 
 フォード・ヨーロッパは6月25日、ソーシャルメディアでラプター「Performance Blue」のカラーリングに対して「カッコいいけど、ブルーは"very gay"だよ。ブラック&ゴールドとか、迷彩にしたらどうだい?」というコメントがついたのに対して、「"very gay"は褒め言葉、でしょ?」というコメントとともに、「Performance Blue」をゴールドに塗り、さらにレインボーカラーに彩り、最後に「ハッピープライド!」とコメントを添える動画をTwitterで公開しました(最高です!)

 このデザインイメージに沿ってプライドカラーに彩色されたラプターの実物が、8月27日にお披露目されました。
 フォードは声明で、「わが社が差別的なスピーチに反対する立場であることを明確にしたかった」と述べています。
  
 フォードが車体をレインボーカラーにデザインしたのは今回が初めてではなく、実は1998年にまで遡ります。ドイツのケルンのプライドパレードにFord KAをレインボーカラーにラッピングして参加したんだそうです。
 
 フォードは「Ford Globe」というLGBTQとアライの従業員のためのリソースグループを設け、90年代から活動しています。Ford Globeのミッションは、「LGBTQの人々のために、社内にインクルーシブでサポーティブな風土を醸成すること」です。
 
 

 なお、LGBTQのプライドの支援として車体をレインボーカラーにデザインするキャンペーンは、海外の多くの自動車メーカー(ブランド)で採用されています。
 
 最も有名なのはFIATでしょう。2013年にはFCAの長期にわたるLGBTQ従業員やコミュニティのサポートを祝し、デトロイトのMotor City Prideにおいて何台ものレインボーカラーのFIAT500を走らせました。FIATはボストン、NY、LA、マドリードなど世界中のプライドイベントにレインボーカラーのFIAT500を出展しています(日本でも、アルファロメオが東京レインボープライドなど多くのLGBTQイベントに協賛してきたのはご存じの通りです)
 
 フォルクスワーゲンは、レインボーカラーのバスなどをプライドで走らせていることでも知られていますが、今年のユーロ2020の決勝に合わせ、レインボーカラーに彩色した「Tiny Football Car」をサッカー場に出現させるという素敵なイメージPhotoを公開し、ハンガリー問題で傷ついていたLGBTQへの支援を表明しました。同社は2017年にCEIの最高賞を受賞しています。

 ベントレーは昨年、本社があるチェシャー・イーストのプライドイベントに参加し、コンチネンタルGT V8コンバーチブルをレインボーカラーにラッピングしました。

 ポルシェも昨年7月、ドイツのプライドシーズンに6台のレインボーカラーの911を並べ、ファクトリーにもレインボーフラッグを掲げました。

 BMWも2019年のプライドウィークにレインボーカラーのジョナサン・アドラーを発表しました(なお、BMWが設立したブランド「MINI」は2015年、東京レインボープライドに協賛しています)

 最新のニュースとしては、メルセデス・ベンツがプライドを支援し、レインボーカラーに彩色したGクラスを発表しました。


 いつか日本の自動車メーカーにもこうした取組みが広がると素敵ですね。

 
 
参考記事:
Ford proudly unveils ‘very gay’ car with rainbows and glitter designed to shut homophobes up(Pink News)
https://www.pinknews.co.uk/2021/08/31/ford-very-gay-raptor/

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