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デミ・ロヴァートがパンセクシュアルであるとカミングアウト

 (ちょうどマイリー・サイラスのように)ディズニー・チャンネルのドラマに主演してアイドル的な人気を博し、歌手としても成功を収めてきたスターであるデミ・ロヴァートが、パンセクシュアルであるとカミングアウトしました。デミは初め、クローゼットにいましたが、アライとしてパレードを応援し、次第に自身のセクシュアリティについても語るようになり、異性とも婚約してみたけれど…という旅を経て、「LGBTQコミュニティの一員であることを誇りに思う」と語るに至りました。
 

 デミ・ロヴァートは最近、ポッドキャスト「ジョー・ローガン・エクスペリエンス」に出演しました。自身のセクシュアリティについて「今はとても流動的。その理由の一つは、私がこれまでそれを秘密にしてきたから」と語り、司会のジョー・ローガンが「性的にフリュイドということ? 女性を好きになったり、男性も好きになる?」と尋ねると、「その通り。(相手のジェンダーが)何であれね」と答え、続けて「パンセクシュアルということ?」と聞かれ、「そう、パンセクシュアルだよ」とカミングアウトしました。「誰かがLGBTQIA+コミュニティのことを"アルファベット・マフィア"※と呼んでいたのを聞いたんだけど、まさにそれ! 私はまさにその一員なの。それを誇りに思ってる」
 そして、ローガンに子どもを持つことを考えているかと尋ねられ、「以前はね」と答えました。「できたら養子を育てたいと思ってる。去年男性と結婚して子どももできたんじゃないかと思われてるけど、婚約しただけで、実際はそうじゃない」

※LGBTQIA…のように、性的マイノリティを総称するアルファベットがよりインクルーシブに進化していっていることを「そのうちアルファベットの全てを独占してしまうのでは」という揶揄を込めて一部の人たちが使用しはじめた言葉だそう。しかしその表現を「逆にかっこいい」と感じた人たちがプライドを込めて自分たちをアルファベット・マフィアと呼ぶようになったんだそうです。

 2020年3月、俳優のマックス・エーリックとの交際をスタートさせ、7月に婚約に至るも、9月に婚約の解消を発表したデミ。英『Glamour』誌のインタビューで、デミはマックスとの婚約破棄が自身の性的指向と改めて向き合うきっかけになったと語っています。「この1年で、私は男性と婚約し、それがうまくいかなかった時に、『これは大きなサインだ』と思ったのです。私は誰かと人生を過ごすものだと思っていました。そうならなかったことで、私は自分に忠実に生きていいのだという安心感を感じることができました」 
 同じインタビューのなかで、女性とデートをした時のエピソードにも触れ、「女の子と関係を持った時に、『こっちのほうが自分は好きだ』と思えました。よりしっくり来たのです。これが正しいんだって」とも語っていました。

 デミが自分の性的指向について初めて意識したのは1999年の映画『クルーエル・インテンションズ』でセルマ・ブレアとサラ・ミシェル・ゲラーのキスシーンを見たとき。同性のキスシーンに惹かれたけれど、その気持ちを隠さなくてはいけないと思ったと語っています。「クリスチャンとしてテキサスで育ったから、これは恥ずかしいことだと思った。冷ややかな目で見られることだった。その感情を見つめることも自分に許さず、打ち消してしまった」 
 そのように、初めはクローゼットに閉じこもっていたデミですが、2013年に『glee/グリー』でレズビアンのサンタナのガールフレンド役を演じ(キスシーンも)、2014年、ロサンゼルスのプライドパレードをフィーチャーした「I Really Don’t Care」の素晴らしいMVでLGBTQコミュニティを熱狂させ、2015年の「Cool for the Summer」のMVで同性との愛を表現。そして2017年に発表したドキュメンタリー『Demi Lovato: Simply Complicated』で、男性にも女性にも惹かれる、セクシュアリティがフルイディティ(流動的)であるとカミングアウトしたのでした。
 2016年7月には、ニック・ジョナスとのジョイントツアーのフロリダ州オーランド公演に、同年6月のオーランドのゲイクラブ銃撃事件の被害者の方たちを招待し、グラミー歌手アンドラ・デイをゲストに迎えて「Rise Up」を一緒にパフォーマンスする間、スクリーンに事件で命を落とした被害者たちの名前を映し出すという追悼パフォーマンスを行なっています。
 
 昨年にはノンバイナリーのサム・スミスとコラボした楽曲「I’m Ready」でLGBTQコミュニティに素敵なメッセージを贈ったり、つい先日のGLAADメディアアワード(オンライン)では、『glee/グリー』でサンタナの恋人を演じた人としてナヤ・リヴェラへの追悼の言葉を語ったり、様々にLGBTQコミュニティへ話題を提供してきました。 

 4月2日に発表された新曲「The Kind of Love I Am」では、「愛に性別は関係ない」と歌い、パンセクシュアルとしてのアイデンティティを喜びやプライドとともに表現しています。
 
 
 
参考記事:
Demi Lovato Comes Out as Pansexual, Wants to Adopt(Out)
https://www.out.com/celebs/2021/3/30/demi-lovato-comes-out-pansexual-wants-adopt
デミ・ロヴァート、パンセクシュアルであることを告白(ELLE DIGITAL)
https://www.elle.com/jp/culture/celebgossip/a35970136/demi-lovato-panasexual-210330/
デミ・ロヴァート、自身のセクシャリティについてパンセクシャルとカミングアウト(フロントロウ)
https://front-row.jp/_ct/17441616
デミ・ロヴァート、アリアナ・グランデからの「粋な心遣い」に感謝(フロントロウ)
https://front-row.jp/_ct/17443057

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