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福岡初のLGBTツーリズムセミナーが大盛況、九州でも受け入れ体制の整備へ

 6月に「福岡県が観光業者向けにLGBTについてのハンドブックを作成、弊社代表が講師を務めるセミナーも開催」というニュースをお伝えしました。福岡市は、2019年ラグビーW杯の会場の一つとなっており、2020年東京五輪でもスウェーデンとノルウェーが事前キャンプを行うことが決まっており、福岡県の小川洋知事は、訪日客の増加を見据え、県内の観光事業者に向けてLGBTにどのように配慮したらよいかをまとめたガイドブックを作成し(9月に配布するそうです)、併せてLGBTツーリズムセミナーも初開催するというものでした。
 そのLGBTツーリズムセミナーが7月28日、九州経済連合会と福岡県の共催(後援:国土交通省九州運輸局)で開催され、熊本日日新聞でレポートされました。定員80名の会場が満席となり、熱い盛り上がりを見せたそうです。

 まず、地元のLGBT支援団体「レインボースープ」の五十嵐ゆり理事長がLGBTの基礎知識について解説を行いました。五十嵐氏は「マーケットとしてだけでなく、理解を深めようという姿勢を感じる」と関心の高まりを実感していました。
 それから、弊社代表取締役の小泉伸太郞が登壇し、これまでの実績も踏まえながら、LGBTインバウンドについて解説。世界のLGBTツーリズムの市場規模は2020億米ドル(約22兆円)に上ること、なかにはビジネスクラスや高級ホテルを利用するようなハイエンドなお客様もいて、お金の使い方にはこだわりが見られること、などをお伝えしました。「国全体でLGBT訪日客を受け入れる姿勢を発信すべきだと考えます」

 そして、このセミナーでは、同性カップルの住まい探しに取り組む三好不動産など、九州での先行事例も紹介されました。
 福岡県宗像市の「オテルグレージュ」は2015年から同性結婚式を手がけてきました。女性どうしのカップルの場合、最も小さいタキシードを用意して体に合うよう補正し、背を高く見せるシークレットブーツを特注することもあったそうです。同社の牧瀬伸太郎広報部長は「同性どうしの場合は新郎・新婦でなく名前で呼ぶなど、ケースごとに配慮すべき点があり、気を付けている」と説明していました。
 鹿児島市の城山観光ホテルは今年6月、多目的トイレ5ヶ所にLGBTコンシャスなピクトグラムをあしらい、誰でも利用できるようにしました。担当者は「ユニバーサルデザインの取り組みの一つ。鹿児島市全体でLGBTを受け入れる土壌を育てていきたい」と語リマした。

 こうした動きを福岡県も後押ししているのは、すでにお伝えした通りです。県人権・同和対策局は「経済活動に生かしてもらいながら、人権への理解も深めてほしい」と呼びかけています。 

 弊社の小泉は、実りの多かったLGBTツーリズムセミナーを振り返って、「今回、福岡で行われたLGBTツーリズムセミナーに登壇し、満席になった会場での参加者様の熱を感じ、あらためて九州のツーリズムのポテンシャルを感じました。今後、九州7県はもとより、東京・大阪・沖縄等との連携でLGBTの方々が安心して楽しく旅行できるお手伝いができればと思いました」と期待を寄せています。


参考記事:
LGBT市場に熱視線 九州のホテル広がる対応(熊本日日新聞)

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