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京都府長岡京市の小原市議がゲイであることをカミングアウト

 12月12日、京都府長岡京市議の小原明大(おはらあきひろ)氏が12月定例会本会議の一般質問で、ゲイであることをカミングアウトしました。「日常のあらゆる場面でLGBTは存在しています。私もその一人です」
 LGBTへの差別解消に向けた対策の遅れが指摘されるなか、「いろいろな人がいて当たり前。当事者のしんどさを伝え、理解を広める、一つのきっかけになれば」という想いでした。

 小原市議はLGBTの社会的課題への対応についての質問で、「当事者の困難の根本は、自分の存在が社会に想定されていないこと」であると述べ、性的指向と性自認のことや、性の多様性について説明し、学校での教育のあり方や、同性カップルに自治体が証明書を発行する「同性パートナーシップ制度」の導入について、市側の見解を尋ねました。
 市側は「(同性パートナーシップ)制度を使った人へ奇異の目を集めてしまわないか、というリスクを考えなければならない」と答弁しました(こちらに質問や答弁が掲載されています)。小原市議は「制度を作ったうえで、奇異の目をなくしていくことが行政の役割。見て見ぬふりはしないでほしい」と語ります。
 
 小原さんは取材に対して、中学生時代に自身がゲイだと認識したと語り、これまで自身の性的指向を公の場で表明することはなく、「自分の人生から性的な側面は抜け落ちている状態だった」といいます。
 初当選から10年たった2015年の6月定例市議会の一般質問で、LGBTについて初めて触れました。委員会でも話題に上れば発言しました。しかし、「どう見られるのかいつも不安だった。一方で、他人事のようにこの問題を取り上げることはしんどかった」と振り返ります。
 今年7月に結成された「LGBT自治体議員連盟」の研修会に参加し、各地の先駆的な取組みに刺激を受け、知り合った議員のカミングアウトに「続くことが大事」と思うようになったといいます。
 そして、自身が当事者であることを受け容れていくなかで、街中を歩くカップルや家族に「いいなあ」と思うようになったそうです。「横に置いてきた人間らしい感情。これで自然にいられるかな」
 
 「LGBT自治体議員連盟」の世話人を務め、議連結成の記者会見の場でカミングアウトした東京都文京区議の前田邦博氏は、「カミングアウトしている地方議員はごく少数。社会の偏見が根強いなか、当事者にとっては現実の問題として、選挙でのマイナス要因になりかねず、立候補そのもののハードルも高い。ただ、カミングアウトで主張に具体性と切実さが伴う。行政職員や住民の理解の向上につながっていくことを期待したい」と語っています。

 小原明大長岡京市議のカミングアウトによって、今年新たにカミングアウトした議員は、前田邦博文京区議、舘内孝夫滝川市議に続き、3人目となります。また、トランスジェンダーであることをオープンにして細田智也入間市議と保坂いづみ根室市議が当選、また、オープンリーレズビアンの尾辻かな子氏が衆議院議員に当選し、年間で6名もの方がLGBT議員に加わり、上川あや世田谷区議、石坂わたる中野区議、石川大我豊島区議と合わせて全部で9名となりました。これは(Wikipediaを見る限り)アジアの国々の中でも最も多い数です。なお、細田智也入間市議はトランス男性として世界で初めて議員になった方です


参考記事:
「奇異の目なくすのが行政」 京都・長岡京市議がLGBT告白(京都新聞)

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