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レポート:名古屋レインボープライド2023

前日の豪雨から一転して、奇跡のような晴天となった6月3日、栄のオアシス21銀河の広場で名古屋レインボープライドが晴れやかに開催されました

 台風2号の影響で6月2日(金)、東海地方は線状降水帯が発生するなどたいへんな豪雨となり、東海道新幹線が午後から運転を見合わせる事態となりました。そのため、前日入りを計画していた人たちが名古屋に行けず(元TRP共同代表の山縣さんなどは掛川駅で足止めを食らい、車中泊となったそうです。本当にお気の毒です…)、大阪から名古屋に向かった方なども途中の駅で新幹線が動かなくなって着くのに6時間かかったりと、大混乱の様相を呈しました。明けて3日も、東京から名古屋へ向かう東海道新幹線は午前中運休となり、午後1時前に安全確認が取れて動き出したものの、改札前にもホームにも人がいっぱいで身動きが取れず、すべての新幹線がデッキまで人がいっぱいで、やっと乗れても途中で何度も止まったり徐行運転になったりして、ようやく会場に着いた時にはもうNRPは終わりかけ…(後藤の体験です)とか、名古屋に行くことをあきらめた方たちもいらっしゃいました。しかし、NRP自体は本当に奇跡的に、見事な好天に恵まれ、晴れやかに開催され、大成功のうちに終わって、本当によかったです。今回はイレギュラーなのですが、ほとんど全てをVENさんが、最後のフィナーレの部分を後藤がレポートするかたちでお送りします。
 
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 2023年6月3日(土)、名古屋レインボープライドが開催されました。天気は快晴、まさにパレード日和となりました。週間天気予報では、ずっと雨のマークがついており、前日は大雨で避難勧告が出たり、交通機関に影響が出ていました。当日も交通機関の影響で、ギリギリ間に合った方、新幹線のチケットが取れず残念ながら来れなかった方もいらっしゃいました。
 名古屋では前の週にNLGR+が開催され、5/30には「結婚の自由をすべての人に」愛知訴訟の名古屋地裁判決が出て、そしてこの名古屋レインボープライド(NRP)と続きました。全てのイベントで当初の天気予報が反転し、見事に晴れました。本当にうれしい違憲判決も出ました。喜びに沸くなかでのNRPの開催、本当によかったです。
 NLGR+のときにNRPの実行委員(でNPO法人ASTA共同代表)の松岡成子さんに「レインボープライドの天気が心配ですね」とお話したら「大丈夫!私が晴れさせます」と力強くおっしゃった一言が印象的だったのですが、本当に見事に晴れてスゴいと思いました!

  
 6月3日(土)、11時にオアシス21銀河の広場でステージイベントが始まり、パレードの受付も開始され、ブースもオープンしました。
 まずはブースをご紹介します。今年は27のブースが出展されていましたが、企業が地元の団体に協賛するようなかたちで共同でブースを出していたところもあって、新しかったと思います。




























 
 ステージイベントは11時にレインボーブラスの演奏で幕を開けました。みなさんおなじみの曲もたくさん演奏されて、オープニングにふさわしい感じでした。カラーガードというフラッグを使ったパフォーマンスも行なわれていました。
 そして、司会を務めた共同代表のライラさん&樹梨杏さんが登場。準備など当日まで大変だったと思いますが、笑顔で開催の挨拶をしていました。
 続いて「KUSUDAMA」のステージ。残念ながらメンバーの颯一さんは東京から来ることができず、2名でのパフォーマンスとなりましたが、元気いっぱい、迫力のステージを見せてくれました。


 野菜の魅力を発信するユニット「やさいのしらせ」のステージ。今回は2名でしたが、とてもかわいいパフォーマンスでした。

 今回のNPRのために電撃復活した自称史上初女装アイドル・ぴこたんのステージ(NLGR+にも出演してましたね)。ステージを飛び出して会場全体を歩き回ったり、観客の方の横に座ったり、縦横無尽で楽しいパフォーマンスを見せてくれました。

 ライラ・カンパニー、KOTFE、B.Nazki、チャーリーとエンジェル、くまがみというNRPに初登場のカラフルなメンバーが集まった「COLORS」。それぞれいろんな活動をしている方たちが、カラフルなパフォーマンスを繰り広げてくれました。


 続くトークショーでは、「結婚の自由をすべての人に」愛知訴訟弁護団の方たちが名古屋地裁判決の報告と解説をしてくれました。本当に良い判決が出たことを喜ぶ空気が会場でも感じられました。今後の福岡なども良い判決が出ることを祈っております。

 名古屋を中心に活動する男装イケパラアイドル「otto」のみなさん。ステージを最大限に使った若さあふれるパワフルなパフォーマンスでした。
 
 全国プライドネットワークのみなさんがスピーチしました。札幌レインボープライド、金沢レインボープライド、東京レインボープライド、トランスジェンダージャパン、京都レインボープライド、レインボーフェスタ、九州レインボープライドの方々がそれぞれのプライドのアナウンスをしました。三重レインボープライドの方は交通事情で来ることができず、残念ながら欠席となりました。
 
 昨年も素晴らしかった天道清貴さんのライブ。開始時間ギリギリで間に合ったとおっしゃっていました。抜群の歌唱力で、MISIAさんに楽曲提供した「あなたにスマイル」など数曲をクワイアのみなさんと歌ってくれました。

 おなじみの虹組ファイツ。関東メンバーが来られず、東海メンバーが頑張ってくれました。客席からも、今回はステージに立たなかったメンバーが応援し、盛り上げていました。

 そして、「G-TOUR」ダンスコンテストで優勝した実力派K-POPカバー・ダンス・グループ、IZ*MAN(アイズマン)のみなさんが登場しました。素晴らしくかっこいい、迫力のパフォーマンスで会場を魅了しました。


 在名古屋米国領事館首席領事のマシュー・ゼンザーさんがスピーチ。先日の名古屋地裁判決のことを「とても良い判決だった」と称えていました。

 14時15分からパレード出発式が行われました。当事者の親御さんからの手紙の朗読では、感動し、涙を流す方もいらっしゃいました。NHK のレインボーどーもくんもステージに上がり、来場していた子どもたちも一緒にステージに上がりました。「ふたりぱぱ」のみっつんさんとお子さんの姿もありました。

 
 パレードに向けて整列が始まり、15時頃、晴天の下、パレードがスタートしました。今年はフロートが6つもありました。
 第1フロートは、先頭に共同代表のライラさんと樹梨杏さんが名古屋レインボープライドのフラッグを持って、その後ろをレインボーブラスのみなさんが演奏しながら歩くかたちでした。愛知在住の作家のりゅうこころさんも歩いていました。先頭ということもあり、沿道からの注目も集まり、目立っていました。
 第2フロートは、「結婚の平等にYES」と書かれたトラックを先頭に、司法書士会の方々がのぼりを持って、「違憲判決 婚姻平等さらに前進」と書かれた横断幕を「僕らの移住生活」の嶋田さんと加納さんが持って歩いていました。ライラ・カンパニーのみなさんも元気に手を振っていました。
 第3フロートは、「多様性から新たな価値を」と書かれたトラックが先導し、ジャパンプライドネットワークの全国のプライドイベントのフラッグが風になびく様が団結感のようなものを感じさせました。「故郷を帰れる街にしたい」と書かれたのぼりを持った富山の方や、「LGBTの家族と友人をつなぐ会」の方々も歩いていました。
 第4フロートは、「あおぞら部」のメッセージが書かれたトラックを先頭に、「あおぞら部」や三洋化成工業、ファミリーマート、IKEA、LGBT-ALLYプロジェクトの方々などが歩いていました。
 第5フロートは、「ジョンソン アンド ジョンソン」のトラックを先頭に、元気なステージを魅せてくれたぴこたん、COLORS、虹組ファイツの方々などが歩いて盛り上げていました。蒲郡市の職員の方ものぼりを持って参加していました。
 第6フロートは、名古屋レインボープライドのトラックを先頭に、参議院議員の石川大我さんや立憲民主党の議員の方々、Ottoの方々、日本に住む外国人の方々もたくさん歩いていました。
 沿道からは松岡宗嗣さんなども応援していました。パレードコースにある松坂屋さんは今年もレインボーの懸垂幕を掲げて応援してくれていました。途中、ドンキホーテの店員さんもレインボーフラッグを振ってくれたり、路上ライブをやっていたアーティストさんも手を振ってくれたりしました。コインパーキングの入り口にもレインボーフラッグが貼ってあったりして、街中あちこちで歓迎してくれている様子が伝わってきました。
 パレードは予定より少し早く終了し、オアシス21銀河の広場に帰着しました。最高のパレード日和となり、いろんな意味で晴れやかなパレードとなりました。




























 
 
 パレードが行われている間、ステージでは、名古屋のJ-POP DJ、KEN-Gさんがプレイし、パレードを歩かずお見送りした方や、ブースでお留守番している方などを楽しませていました。レインボーカラーにちなんだ歌から始まるセットリストだったそうです。

 
 帰着後、しばらくして、ステージではフィナーレへと向かう催しが行なわれました。
 名古屋にゆかりのあるドラァグクイーンの方たちによるファッションショー「love is love」はとても素敵でした。ザ・カテゴリー・イズ「love」。ウェディングドレスを着てランウェイを歩く方もいらして、最後にブーケトスもしていました。


 このパフォーマンス部門に協賛してくれた企業のみなさんが登壇し、ご挨拶しました。




 そして、昨年に続き、SARIさんがNRPのテーマソング「心に君の花を」を歌ってくれて、手話の振付の部分をみんなで一緒にやったりもして、温かでハッピー感あふれるフィナーレとなりました。


 最後に、みんなで「ハッピープライド!」と唱和して、閉幕となりました。

 
 18時には中部電力 MIRAI TOWER(旧・名古屋テレビ塔)がレインボーカラーにライトアップされ、プライドを祝いました。


 20時からは公式アフターパーティ「ゴルベス」が開催され、たいへんな盛り上がりを見せたようです。



 こうして、4年ぶりの開催となったNLGR+〜「結婚の自由をすべての人に」愛知訴訟での違憲判決〜NRP2023という名古屋のLGBTQウィークがハッピーな盛り上がりのうちに幕を閉じました。「おめでとう!」「よかったね!」の気持ちをこんなにみんなで共有できるLGBTQウィークもなかったのではないでしょうか。この奇跡の1週間のために尽力してくださったみなさんに、感謝申し上げます。おつかれさまでした。ありがとうございました。

(取材・文:VEN、後藤純一)

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