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特集:第30回レインボー・リール東京

レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)が3年ぶりに表参道・スパイラルホールに帰ってきます。しかも今年でめでたく30周年を迎えます。映画祭への思い、今回の上映作品などをご紹介します。

レインボー・リール東京が7月16日(土)~18日(月祝)、表参道・スパイラルホールに帰ってきます。スパイラルでの開催は3年ぶり、そして今年は第30回という記念すべき回ですので、感慨もひとしおです。映画祭への思い、そして今回の上映作品などをご紹介します。(文:後藤純一)
 


レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)30周年を祝して

 東京国際レズビアン&ゲイ映画祭は1992年に中野サンプラザの会議室でスタートしました(1994年にパレードを初開催した南定四郎さんが始めました)。第25回記念映像で南さんが語っていますが、最初は近隣住民から「いかがわしい映画をやっている」とクレームの電話が殺到したそうです。第1回のチラシには「もうゲイはかくれていない!」と書かれています。映画祭はパレードの前に、公に開催されたPRIDEイベントだったのです。
 1996年からは現在の表参道・スパイラルホールで開催されるようになりました(そんなスゴい場所でレズビアン&ゲイの映画祭ができるようになったのは、当時、スパイラルでのお仕事に携わっていた溝口彰子さんのおかげです。『BL進化論』の著者としても知られるオープンリー・レズビアンの研究者の方です)。96年のオープニングの際は、マルガリータさんやブルボンヌさんなどのドラァグクイーンの方々がスパイラルの玄関に派手な車で乗りつけ、レッドカーペットが敷かれた階段を、フラッシュの砲火を浴びながら颯爽と歩き、会場へ、というゴージャスな演出が行なわれました(94年の国際エイズ会議の時にスパイラルの1階で開催された古橋悌二さんらが出演したドラァグクイーン・パーティとともに、LGBTQ史に残る素敵なモーメントになったと思います)
 以降も毎年、7月の海の日を含む三連休を中心に、表参道の、冷房が効いたオシャレな会場で、大勢の当事者の方や映画ファンの方など多様な方たちが集まって、映画をいっしょに観て笑ったり泣いたり(拍手が起こったり)、トークイベントを楽しんだり、ホワイエでブースを見て回ったり、冷たいドリンクを飲んだり(フリードリンクです)、時には出会いもあったりするような素敵なお祭りとして愛されてきました。上映作品も、そこでしか観ることのできない海外のクィア映画が中心で、映画の監督さんや主演俳優さんなどが来日してお話したり、海外のクィア・パフォーマーが来たこともあれば、エスムラルダさんがパフォーマンスしたこともあれば、ゲイ雑誌のプレゼンでGOGO BOYS(セクシーなダンサー)が登場したこともありました。第25回記念のときは、1000人超の「OUT IN JAPAN」のパネルが展示され、オープニングでレスリー・キーさんの映画や早見優さんが歌う『恋のブギウギトレイン』(SDGsのテーマソング)のMVが上映され、出演していたミラクルひかるさんや山根和馬さんら約25名がゲストとして登場し、たいへん華やかでした。
 パレードがなかったような年にも映画祭は開催され続け、コミュニティのお祭りとして多くのレズビアン&ゲイの拠り所となってきましたし、(長谷川さんの追悼記事に書いたような)HIVのことについて非常に重要なお話がされたこともありますし、90年代から一般企業の協賛を得ていたという点でも先進的でしたし、様々な意味で、映画祭はゲイコミュニティにとって重要な役割を果たしてきました。
 そんな映画祭も、コロナ禍で2020年は中止となり、昨年はシネマートで奇跡的に映画上映が行なわれました(ブース出展などのイベント性は抑えられていました)。今年、3年ぶりにスパイラルホールに映画祭が、暑い夏の日、レインボーフラッグが25年以上も掲げられ続けてきたスパイラルホールの涼しい会場で、みんなで笑ったり泣いたりしながら映画とお祭り感を楽しむ、あの映画祭が帰ってきます。しかも第30回記念です。心から成功をお祈りしつつ、個人的にも楽しみにしています。
 
※CINRAに児玉美月さんが寄稿した「30回目の『レインボー・リール東京』。反発も応援も受けながら映画祭は続く」も素晴らしいのでぜひご覧ください



 

第30回レインボー・リール東京 概要

「LGBTQをテーマにした映像作品をまとめて観られる機会が少なかった1992年に、当映画祭の第1回がスタートしました。当映画祭は当時から、そして今も変わらず、ボランティアスタッフ達によって運営が続けられ、これからもリアルで集まって楽しく映画を観られる場を提供していきます。お楽しみに! 
代表 宮沢英樹」
(公式サイトより)
(※代表の宮沢英樹さんのインタビューが神奈川新聞の記事「LGBTQ映画の祭典「レインボー・リール東京」7月開幕」に掲載されていますので、読んでみてください)

 何と言っても今年は表参道・スパイラルでのイベントが3年ぶりに帰ってくるというところが喜ばしいです。フリードリンクのカウンターもあり、キオスク(物販ブース)や協賛企業のブースの出展もあったり、著名人からの応援メッセージが展示されたり、フォトブース(インスタ映えスポット)も用意されたりと、華やかな雰囲気になると思います。当事者の方がたくさん参加しているのはTRPなどのプライドイベントと同様ですが、屋内施設ですので天候にも左右されず、席に座ってゆったりくつろぎながら過ごすことができますので、人混みが苦手だったり、日焼けを避けたい方、健康上の理由であまり歩き回りたくない方なども含め、どなたでも安心してご参加いただけます。
 
 今年も、昨年に続きシネマート新宿&シネマート心斎橋での上映もあります。三連休は旅行に行くとか何か別の用事で忙しいという方も、7月8日(金)~7月14日(木)はシネマート新宿で映画をご覧いただければと思います。また、関西の方はぜひ7月15日(金)~7月21日(木)にシネマート心斎橋でご覧ください。(シネマートではブース出展や上映前後のイベントなどはございません。ただ、映画祭による上映作品紹介映像や協賛企業のCM、話題のゲイ映画の予告編などが上映されますので、映画祭ならではの雰囲気は味わえると思います)
 
 スパイラルでは、2本の日本作品ならびにクロージング作品でイベントがあります。
 17日(日)14:00〜の『沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜』では、上映後に舞台挨拶およびミニライブがあります。かつきママ、松岡弘明監督が登壇するほか、主題歌を手がけた下地正晃さんがライブを披露してくださいます!
 18日(月祝)14:00〜の『ボクらのホームパーティー』でも、上映後に舞台挨拶があります。川野邉修一監督のほか、出演俳優の橋詰高志さん、井之浦亮介さん、卯ノ原圭吾さん、窪田翔さん、松本亮さん、横路博さんも登壇します。
 これら日本作品2本の上映後イベントならびにクロージングイベントのMCとして、YouTube業界に新風を巻き起こしているアバウトガールズ(ヴィヴィアン・モンロー、アリス・ヘップバーン)のお二人の出演が決定しました。ゲストとどんなトークを繰り広げてくれるのか、乞うご期待!です。

第30回レインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)
7月8日(金)~7月14日(木) @シネマート新宿
7月15日(金)~7月21日(木) @シネマート心斎橋
7月16日(土)~7月18日(月祝) @スパイラルホール




第30回レインボー・リール東京 上映作品

 30周年を記念するレインボー・リール東京(東京国際レズビアン&ゲイ映画祭)の上映作品をご紹介します。今回も、ゲイ、レズビアンだけでなくトランスジェンダーの作品もあり(ジェンダー/セクシュアリティが多様で)、ラブコメ的な作品、ファンタジックな作品、ドラマ作品、ドキュメンタリーと、幅広くいろんな作品がラインナップされています。どの作品を観ても、LGBTQのリアリティに触れるよい機会となることは間違いありません。映画祭で上映される作品の多くは、今後DVDになったり配信されたりすることのない、ここでしか観られない貴重な作品です。
(50音順にご紹介)
(チケットについてはこちらをご覧ください)



アグネスを語ること

 1958年、性障害に関するUCLAの研究に参加したトランス女性のアグネス。彼女の存在は長年例外だと思われてきたが、2017年に他の参加者の未公開の記録が発見される。本作は、その記録の内容をトランスジェンダーの文化人が再現することで、トランスの歴史とその語られ方について再考を迫るドキュメンタリーで、『ノー・オーディナリー・マン』(第29回上映)のチェイス・ジョイント監督が短編映画『アグネス ~過去から今へ~』を長編化したものです。

アグネスを語ること
英題:Framing Agnes
監督:チェイス・ジョイント
2022|カナダ/アメリカ|75分|英語
公式サイト
[ドキュメンタリー] / [T]★日本初上映
後援:在日カナダ大使館
7月9日(土)18:50- @シネマート新宿
7月16日(土)19:00- @スパイラルホール
7月16日(土)19:30- @シネマート心斎橋




遠地

 韓国の新鋭パク・グニョンによる叙情あふれる人間ドラマ。哀愁を帯びた牧場の映像美に魅せられる作品。韓国版『his』とも言えそうなストーリー展開に、胸が詰まりそうになります。果たして、彼らの「安住の地」は見つかるのでしょうか…。

<あらすじ>
姪を育てながら田舎の牧場で静かに羊飼いとして働いているジヌ。素朴ながらも満たされた生活を送っていた二人の元に、ジヌの大学時代の恋人と、姪の母親である双子の妹がやってくる。彼らの来訪によって生活が一変したジヌは、愛と家族にまつわる人生の選択を迫られることになる。

遠地
英題:A Distant Place
原題:정말 먼 곳
監督:パク・グニョン
2020|韓国|119分|韓国語
[ドラマ] / [G]
7月10日(日)18:50- @シネマート新宿
7月17日(日)16:40- @スパイラルホール
7月17日(日)19:30- @シネマート心斎橋




大いなる自由

 主人公を演じるのは『ヴィクトリア』(2015)や『未来を乗り換えた男』(2018)でドイツ映画になくてはならない存在となったフランツ・ロゴフスキ。第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞した本作は、世界各国の映画祭で上映され話題を呼びました。

<あらすじ>
戦後ドイツ、性的指向を理由にハンスは繰り返し刑務所へと送られる。刑法175条によって男性同性愛が禁止されるなか、ハンスは愛する自由を刑務所で探し求めていく…。

大いなる自由
英題:Great Freedom
原題:Große Freiheit
監督:セバスティアン・マイゼ
2021|オーストリア/ドイツ|116分|ドイツ語、英語
公式サイト
[ドラマ] [ロマンス] / [G] ★日本初上映
※性描写・暴力描写が含まれます
7月16日(土)20:50- @スパイラルホール
7月18日(月祝)11:30- @スパイラルホール




沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜

 二丁目の「九州男」のマスター・かつきさんのカミングアウトをめぐる涙と笑いのドキュメンタリー映画で、YouTubeで無料公開された後、ピンクドット沖縄やaktaで上映&トークショーが行なわれるなどしています。つい先日、ニューヨーク国際映画賞でベストドキュメンタリーを受賞しました(おめでとうございます)。そんな、世界に羽ばたいた名作が、あらためてスパイラルホールの大スクリーンで上映されることになりました。まだご覧になっていない方はこの機会にぜひ! ※監督、かつきさん、主題歌を手がけた下地さんが登壇。ミニライブもあります。

<作品解説>
大好きな家族には、いつかカミングアウトしたいと思ってた」と語るのは、新宿二丁目の老舗ゲイバー「九州男」の二代目店主、かつきママ(川田美輝さん)。自分らしく生きるために、故郷の沖縄を離れた20代後半。それから10年後、両親にゲイであることをカミングアウトし、戸惑わせ、悩ませた。そして今は「一番仲がいい」と言えるまでになった。現在の家族のカタチになるまで、一体どんな対話があったのか。どうやって分かり合えたのか。故郷の沖縄県那覇市を巡りながら、家族・友人らとカミングアウトした当時を振り返り、今だから言える気持ちを語り合う。

沖縄カミングアウト物語〜かつきママのハグ×2珍道中!〜
英題:Okinawa Coming out Chronicles “Mama” Katsuki’s Hug-Filled Road Trip
監督:松岡弘明
2021|日本|103分|日本語
[ドキュメンタリー] / [G]
7月17日(日)14:00- @スパイラルホール





サブライム 初恋の歌

 思春期の少年のセクシュアリティの目覚めを繊細に描いた青春ドラマ。Z世代よりもさらに若いイマドキの男の子たちは、同性のバンドメンバーを好きになった仲間にどう接するのか――とハラハラさせられますが、さわやかな後味の、希望が持てる作品になっています。ベルリン国際映画祭ジェネレーション部門出品作です。

<あらすじ>
海辺の小さな町に住む16歳のマヌエルは、親友たちと組んだロックバンドでベースを弾いている。バンドのメンバーの一人であるフェリペとは、幼い頃から固い友情で結ばれていた。ガールフレンドとの初体験を迎えようとした時、マヌエルはフェリペに対する友情とは異なる気持ちに気づくが、関係が壊れることを恐れて一歩を踏み出せず…。

サブライム 初恋の歌
英題:Sublime
監督:マリアーノ・ビアシン
2022|アルゼンチン|100分|スペイン語
[ドラマ] [青春] [ロマンス] / [G]
後援:アルゼンチン共和国大使館/インスティトゥト・セルバンテス東京
7月12日(火)18:50- @シネマート新宿
7月17日(日)21:05- @スパイラルホール
7月19日(火)19:30- @シネマート心斎橋




スウィートハート

 英国から届いたレズビアンの青春ドラマ映画。コメディ要素もあるラブコメ作品のようです。

<あらすじ>
AJ(エイプリル)は人付き合いが苦手で環境問題に頭を悩ませる不機嫌なティーンエイジャー。母のティナは停学になったAJを家族旅行に連れていくが、Wi-Fiもない海辺のキャビンで1週間も過ごすなんてAJにとっては拷問でしかない。サイテーな休暇を覚悟していたAJだったが、自由気ままなライフガードのアイラと出会い、次第に心を開いていく。芽生えかけた恋心とコンプレックスの狭間で苦悩するAJの休暇の行方は…?

スウィートハート
英題:Sweetheart
監督:マーリー・モリソン
2021|イギリス|103分|英語
[ドラマ] [青春] [コメディ] [ロマンス] / [L] ★日本初上映
7月8日(金)18:50- @シネマート新宿
7月17日(日)11:30- @スパイラルホール
7月15日(金)19:30- @シネマート心斎橋




秘密のふたり

 フランスの、少女たちの葛藤を鮮烈に描いた現代のガールズ版「ウエスト・サイド物語」。ライバル同士が恋に落ちたとき、誰にも言えない関係が始まる――

<あらすじ>
ネジュマはパリの公営団地で母と妹と暮らすアルジェリア系移民のティーンエイジャー。同じ移民仲間のグループとつるんでいる彼女は、敵対するグループのジーナと夏休みに地元のコミュニティセンターで出会う。互いに惹かれていきながらもグループ同士の対立により近づけない二人は、団地の屋上で夜な夜な密会を続けるが、やがて現実と向き合う時が来る…。

秘密のふたり
英題:Besties
原題:Les Meilleures
監督:マリオン・デセーニュ=ラヴェル
2022|フランス|80分|フランス語
[ドラマ] [青春] [ロマンス] / [L]
7月14日(木)18:50- @シネマート新宿
7月17日(日)19:10- @スパイラルホール




フィンランディア

 メキシコのオアハカ州のフチタンは、古代より連綿と続く母系社会で、ゲイが少しも差別されない(むしろ歓迎される)ことで知られています。そんな街で暮らす「第三の性」ムシェの人々は、『VOGUE』の表紙を飾ったことでも話題になりました。その色鮮やかな文化をマジックリアリズム的にとらえた映像美が光る作品です。

<あらすじ>
スペイン人ファッションデザイナーのマルタは、民族衣装の流行に目をつけた上司の命令でメキシコのオアハカに送り込まれる。デザインの盗用のため市場でリサーチを始めた彼女は、刺繍で生計を立てる「ムシェ」(第三の性)の人々と出会い、差別を受けながらも情熱的に生きる彼らの姿に感化されていく…。

フィンランディア
英題:Finlandia
監督:オラシオ・アルカラ
2021|スペイン, メキシコ|97分|スペイン語
公式サイト
[ドラマ] [ファンタジー] / [T] ★日本初上映
後援:駐日スペイン大使館/インスティトゥト・セルバンテス東京
7月13日(水)18:50- @シネマート新宿
7月18日(月祝)16:10- @スパイラルホール
7月20日(水)19:30- @シネマート心斎橋




ボクらのホームパーティー

 自主映画を制作している川野邉修一さんが2020年に製作した初の長編作品です。こちらに書かれているように、2017年に「凪」という短編映画を製作した際、ゲイであることをオープンにしたほうがよかったかもしれないと思う出来事があり、この作品では自分のセクシュアリティと向き合いながら映画を製作することを決めたんだそう。そして、「商業映画では描かれることが少ないゲイの人々の日常を描きたい」ということで、「ゲイのホームパーティ」を描くことに。オーディションで総勢100名の俳優からメインキャスト7人を選出し、幅広いフィールドで活躍する俳優陣が、年齢も性格も見た目もバラバラな個性豊かなキャラクターを演じる作品となりました。ゲイを演じる7人の喜怒哀楽だけではない複雑かつ繊細な気持ちを表現する演技にご注目ください。今年3月の大阪アジアン映画祭のインディ・フォーラム部門で上映されましたが、東京で大々的に上映されるのはおそらく初めてではないかと思います。上映後に監督やキャストのみなさんが登壇してトークショーが行なわれます。
 
<あらすじ>
都内で開かれたゲイオンリーのホームパーティ。集まったのは、大学生の智也、ゲイバー店子の将一、ゲイクラブ店員の直樹とその友達の正志、カメラマンの健一、そしてパーティー主催者カップルの彰人と靖。飲んで、食べて、騒いで、笑って、泣いて、また飲んで、楽しいパーティーは永遠に続く…はずだった。それぞれが日頃心に溜め込んでいたウップンが爆発し、パーティは最悪の結末を迎える展開だったが…

ボクらのホームパーティー
英題:Our House Party
監督:川野邉修一
2022|日本|80分|日本語
[ドラマ] / [G]
7月18日(月祝)14:00- @スパイラルホール
7月21日(木)19:30- @シネマート心斎橋




ロザリンドとオーランドー

 『キャンディレイン』(第18回上映)のチェン・ホンイー監督が、舞台演出家のウェイ・インチェンと組んで、シェイクスピアの喜劇『お気に召すまま』をオール女性キャストで大胆に脚色した映画です。台北の西門が舞台ですし(しかも近未来風になっているそうです)、オール女性キャストと言いつつ、わりとボーイッシュな女子だったりして(アイコンに[T]とあるので、トランス男性かもしれません)そこはかとなく宝塚風味も漂い、『お気に召すまま』をアレンジしてるというところも面白そうです。今回のクロージング作品で、上映の前後にクロージングイベントがあります。
 
<あらすじ>
近未来の台北・西門町。行方不明の父親を捜すために外国から戻ったロザリンドは、レーシングドライバーのオーランドーと出会い、互いにひと目惚れ。しかし、真実の愛を信じていないロザリンドは男性に変装し、オーランドーの気持ちを試すことに…。

ロザリンドとオーランドー
英題:As We Like It
原題:揭大歡喜
監督:チェン・ホンイー(陳宏一)、ウェイ・インチェン(魏瑛娟)
2021|台湾|107分|北京語, 台湾語
[ドラマ] [コメディー] [ロマンス] / [L] [T] ★日本初上映
7月11日(月)18:50- @シネマート新宿
7月18日(月祝)18:20- @スパイラルホール
7月18日(月・祝)19:30- @シネマート心斎橋

ジョブレインボー
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