COLUMN

LGBTQフレンドリー/アライとは

LGBTQフレンドリーとは、アライとはどういうことか、そのように呼ばれるためにはどうすればよいのか、お伝えします。

 LGBTQではないストレート・シスジェンダーの方の中には、LGBTへの偏見をむきだしにしたり、差別したりする方も少なくないのが実情です。一方、LGBTQを差別することなく、友好的な関係を築こうとするストレートの方はLGBTQフレンドリーであると言われます。
 
 LGBTQフレンドリーは形容詞ですので、例えば、LGBTQフレンドリーな方、LGBTフレンドリー企業というように言います。名詞としては「アライ」があります。
「アライ」(Ally=同盟、味方という意味)は、LGBTを積極的に支援する人のことを指し、区別は厳密ではありませんが、LGBTQ差別や不平等の解消、権利擁護のために共に動いてくれるような人、LGBTQフレンドリーよりももっと強力な味方というニュアンスがあります。
 
 LGBTQフレンドリーであること、アライであることを示すために、右上のようなレインボーカラーが用いられます。この6色のレインボーは、LGBTQ(性の多様性)のシンボルとして世界的に普及していますが、当事者だけでなく多くのアライの方たちも、LGBTQ支援の意思を表明するためにこれを使用しています。
 
 2015年、渋谷区が同性カップルを結婚した夫婦と同等に扱い、同性パートナーシップ証明書を発行する新条例を制定したことをきっかけに、企業がLGBTを平等に扱う(LGBT施策を実施したり、商品・サービスの見直しを行う)動きが急速に進んできました。渋谷区に拠点を置く企業に限らず、LGBTフレンドリー(アライ)を目指す企業が増えているのはなぜなのでしょうか?
 
 パナソニックは、2020年東京オリンピック・パラリンピックのトップ・スポンサーとして、ソチ五輪の反省(ロシアの反同性愛法に抗議して欧米各国の首脳が開会式をボイコット、IOCは五輪憲章に「性的指向による差別の禁止」を明記)に学び、LGBTQフレンドリー(アライ)化に踏み出したそうです。
 京都の春光院とのコラボで仏式の同性結婚式をプランニングしたホテルグランヴィア京都のように、観光関連産業では積極的に海外のLGBTQにアピールする動きが目立ってきました。東京オリンピック・パラリンピックのインバウンド需要も見込んで、LGBTQ旅行客の受入れに向けた態勢づくり(社内LGBTQ施策)が広がりを見せてきました。
 欧米では企業のLGBTQフレンドリー度の採点・評価が進んでおり、欧米に現地法人を持つ日系企業などもこの指標で満点を取るよう努めています。グローバル化の流れの中で、日本の本社にもアライ化が要請されてきたということもあります。
 それでなくても、人材不足が叫ばれている今、優秀な人材をLGBTQだからといって採用しない、差別的な待遇によって離職させてしまうということのデメリットは決して小さくありません。顧客やステイクホルダーにとっても、その企業がLGBTQフレンドリーであることがプラスに作用することが統計で明らかになっています。CSRやダイバーシティ推進の一環としてLGBTQ施策に乗り出す企業も増えています。
 逆に、社内(あるいは自治体)でLGBTQへの理解がない場合、広告やキャンペーンが差別的であるとして撤回・謝罪を余儀なくされるケースや、訴訟問題に発展するケースもあります。LGBTQ施策を行なわないことのリスク、デメリットは決して小さくありません。
  

 では、企業が「LGBTQフレンドリー企業」「アライ企業」と呼ばれるようになるためには、どうすればよいのでしょうか?
 ぜひアウト・ジャパンにご相談ください。アウト・ジャパンでは教材のご提供、セミナー(研修)の実施、コンサルティング等、社内LGBTQ施策に関するご要望に幅広くご対応いたします。


レインボーフラッグは、当事者だけでなくアライがLGBTQ支援を示すために用いることもできるシンボルです

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