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埼玉県伊奈町、京都府亀岡市で同性パートナーシップ証明制度スタート、浦添市は条例制定へ

記事日付:2021/03/01

 3月1日、埼玉県伊奈町でパートナーシップ宣誓制度がスタートしました。
 伊奈町公式サイトの「伊奈町パートナーシップ宣誓制度を開始します」のページによると、伊奈町は「誰ひとり取り残さない」社会の実現を目標としたSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向け、お互いの人権を尊重し、多様性が受け入れられる社会を築いていくため、さまざまな人権課題の解決に向けた取組を進めています。こうした理念のもと、パートナーシップ宣誓制度を開始しました。
 今年に入ってから、人権政策審議会、男女共同参画推進協議会で審議されたそうですが、そのときの意見が公表されています。人権政策審議会の委員からは「さまざまな理由から婚姻が難しいパートナーがいる方も多いと思う。自由で心豊かな生活を送るためによい制度ではないかと思う」「他の市町村との連携ができ、宣誓が継続できればよいと思う」「多様性が受け入れられる社会であってほしいから賛成です」など賛成の声が多く聞かれました。男女共同参画推進協議会の委員からは「生き辛さを抱えて生きている当事者の方が、少しでも生きやすい環境になるのはよいことだと思う」「カミングアウトできる環境をつくっていくこと、それには周囲の理解と正しい認識の広まりが必要であると思う。この制度の導入は、当事者の方にとって心強いエールになるのではないか」「自分が自分らしく、自分を偽らずに生きていける社会を目指す第一歩になると思う」「学校教育の現場で、児童生徒に性的マイノリティについて教えることも必要だと思う。また、保護者にも性的マイノリティに関する正しい認識を学べる機会があれば良いと思う」などの賛成意見が上がりました。
 このページの最後に、「町の考え方」として、「人権課題の多くは、少数者や弱い立場に置かれている方々に対する人権侵害です。町といたしましては、こうした方々の声なき声に思いを致し、さまざまな人権課題の解決に向けた取組を進めてまいります。本制度は性的マイノリティ等への人権的な配慮の取組の一つとして導入するものです。本制度の導入を契機として、性的マイノリティの方に対する正しい理解が進み、人権尊重の機運醸成を期待するものです」と述べられています。
 

 それから、京都府亀岡市でも3月1日からパートナーシップ宣誓制度がスタートしました。京都府で2例目です。宣誓受領書(証明書)があれば、市営住宅にカップルで申し込むことができ、市立病院で家族として扱ってもらえるようになるそうです。 
 制度を記念して同日夜、JR亀岡駅北側のかめきたサンガ広場の噴水がレインボーカラーにライトアップされたそうです。
  
 全国で同性パートナーシップ証明制度を導入している自治体は78自治体となりました。4月1日はさらに多くの自治体が導入する予定です。

 
 なお、都道府県として初めてアウティングの禁止、カミングアウトの強制の禁止を盛り込んだ条例の制定を目指していた三重県ですが、昨年11月の時点では、条例に同性パートナーシップ証明制度を盛り込むとの意向が鈴木県知事から表明されていましたが(詳細はこちら)、最終案をめぐって県議会常任委で議論が交わされた結果(詳細はこちら)、2月12日に発表された条例案では、同制度については明記されませんでした。条例は「性の多様性が理解され、多様な生き方を認め合う社会の実現に寄与すること」を目的とし、アウティングの禁止、カミングアウトの強制の禁止(罰則はありません)、そして「性的指向または性自認を理由とする不当な差別的取り扱いをしてはならない」と謳うものになりました。3月17日の県議会本会議に提出、制定後、4月からの施行を目指します。
 同性パートナーシップ証明制度は要綱で定めることになり、今年9月からの運用開始を目指すそうです。

 
 また、沖縄県浦添市が2月24日、同性パートナーシップ証明制度の導入などを盛り込んだ「性の多様性を尊重する社会を実現するための条例」案を市議会に提出しました。性的マイノリティであることを理由とする差別的扱いやハラスメントを禁じたほか、アウティングを禁止し、事業者に対しては性の多様性に配慮した職場環境の整備に努めるよう求めています(罰則はありません)
 同条例は昨年3月の市議会で提案される予定でしたが、強い反対意見が上がり、松本哲治市長が提案を見送っていました。市民アンケートや講演会の実施などを経て、市はようやく「性の多様性を尊重していく機運が高まった」と見ています。「条例制定により、性別等による偏見や差別的取り扱いを受けることなく生きられる社会の実現を目指す」とのことです。
 浦添市は2017年1月にLGBT支援宣言を発しましたが、それ以前から松本市長が浦添市民体育館で開催されているゲイのバレーボール大会に来て挨拶してくださるなど、本当に熱心にコミュニティを応援してくれていました。ピンクドット沖縄にも毎回のように来られ、スピーチしています。2019年2月、同性パートナーシップ証明やSOGIによる差別の禁止などを盛り込んだ性の多様性の尊重に特化した条例の制定を目指すことが発表されましたが(さすがは浦添市、という感じでしたが)、紆余曲折を経て、2年越しの条例案提出となりました。
 3月23日に市議会で採決が行なわれ、可決されれば10月1日に施行となるそうです。無事に採択されることを祈ります。
 
 
 
参考記事:
性的少数者「パートナー制度」 亀岡市、来月1日から実施 /京都(毎日新聞)
https://mainichi.jp/articles/20210227/ddl/k26/040/263000c
三重県、性的指向暴露禁止で条例案 都道府県では初 4月施行目指す(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/85713
パートナーシップ制度、9月運用開始目指す 県「要綱」で定める方針(中日新聞)
https://www.chunichi.co.jp/article/192093
浦添市が性の多様性条例を提案「機運高まった」 23日採決(琉球新報)
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1279569.html

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