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ロンドンの深夜バスで襲撃されたレズビアンカップル、「行動は変えない」と宣言

記事日付:2019/06/10

 5月30日未明、ロンドンを走る2階建てバスの中で、レズビアンカップルが少年たちに襲撃され、顔面から出血する大けがを負い、所持品を奪われるという事件がありました。 
 メラニア・ゲイモナトさん(28)とクリスさん(29)は、数人の少年たちに取り囲まれ、彼らは二人に対して互いにキスをして見せるよう要求し、二人が断ったところ、暴力を振るわれ、所持品を奪われました。この事件は、お二人が顔面から血を流している痛ましい写真とともに世界中でニュースになりました。
 その後、ロンドン警視庁は15~18歳の少年4人を、人体への加重重大傷害と窃盗の疑いで逮捕しました。

 BBCがその後、お二人に取材しています。
 アメリカ出身でロンドン北部に住むクリスさんは、「明らかにクイアだとわかる行動をすることを怖がったりしない」「どちらかと言えば、もっと自分を表現していいと思う」と語りました。
 クリスさんはさらに、「(襲撃された)当時も今も怒っている。怖かった。でも、めったにない出来事ではない」と語りました。
「多くの人々の権利と基本的な安全が脅かされている。憎悪犯罪(ヘイトクライム)の増大は右翼ポピュリズムのせいだと思うし、それで増長する相手に、もっと大勢が立ち向かえるよう勇気を持ってほしい」
 ウルグアイ出身で、医師の資格をもち、現在はアイルランドの航空会社の客室乗務員として働くゲイモナトさんも、クリスさんの考えに同意しました。
 そして、二人が襲われたのは「同性どうしでデートしていたからというだけではなく、私たちが女性だったことも理由だ」と述べました。

 
 6月8日には、英南部サウサンプトンの劇場で同性愛を描いた舞台「ロッテルダム」に出演中のルーシー・ジェイン・パーキンソンさんとレベッカ・バナトヴァラさんのカップルが、劇場へ向かう途中に石のようなものを投げつけられ、負傷するという事件がありました(地面に倒れた軽傷を負ったパーキンソンさんは、遠ざかる自動車から「若い少年たちの笑い声」が聞こえたと語っています)。劇場は「卑怯な同性愛嫌悪者(ホモフォーブ)の憎悪犯罪」だと非難しています。

 2017年7月には、ロンドン北部でゲイのクリス・ベルハーストさんが同性愛嫌悪者(ホモフォーブ)に襲われ、足首が粉々に砕けるほどの暴行を受け、人生をめちゃくちゃにされました(下記リンクのBuzzFeedの記事で詳細にレポートされています。本当にひどい事件です)
 

 ロンドン警視庁の統計によると、ロンドンで認知された同性愛者に対する憎悪犯罪は、2014年には1488件でしたが、2018年には2308件に増加しています。

 同性愛者であるというだけで(あるいはトランスジェンダーであるというだけで)いわれのない差別を受け、暴力を振るわれる、ひどい場合は命を落とすということが世界中で、今も、起こっています。
 
 すでに同性婚も認められている英国で、未だにこのようなヘイトクライムが無くならないどころか増えてきているのはなぜなのか?ということは、社会学者などの分析を待たなくてはいけないでしょう。が、こうしたヘイトクライムを無くしていくために、言えることは、メラニアさん&クリスさんのカップルのように、決して萎縮せず、「恐れない」「もっと自分を表現していく」と表明すること(これがプライドというものです)、それをLGBTQコミュニティや社会が支援していくことこそが、ホモフォビアの増長を食い止めるということです。
 法治国家として、性的指向・性自認による差別を禁止する法やヘイトクライム法(人種差別やLGBT差別に由来する暴力事件に厳罰を科す法律)を整備し、ヘイトクライムを厳しく取り締まっていくことも重要です。
 そして、このことが、「なぜ世界中で今もプライドパレードが行われているのか?」という問いへの答えの一つでもあります。
 
 
 
 
参考記事:
同性愛カップル、ロンドン深夜バスで襲撃されるも「行動は変えない」(BBC)
https://www.bbc.com/japanese/48578233
同性愛女性を描く舞台の俳優、「同性愛嫌悪犯罪」の被害に 英南部(BBC)
https://www.bbc.com/japanese/48577754
「脚を何度も砕かれた なぜなら私がゲイだから」(BuzzFeed)
https://www.buzzfeed.com/jp/patrickstrudwick/this-man-had-his-leg-broken-in-four-places-because-he-is

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