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シンガポール「建国の父」の孫で現首相の甥にあたるリー・フアンウーさんが南アフリカで同性結婚しました

 シンガポールのPINK DOTが第10回を迎え、「建国の父」リー・クワン・ユーのお孫さんがカムアウトしましたというニュースでお伝えした李桓武(Li Huanwu、リー・フアンウー)さんが、南アフリカ共和国で結婚したことを、美しい風景のなかでパートナーと楽しむ姿を写した画像とともに報告しました。
 
 リー・フアンウーさんは、シンガポール「建国の父」リー・クワン・ユー氏のお孫さんで、現在の首相であるリー・シェンロン氏の甥にあたる人です(写真右の背が高い方)
 フアンウーさんは25日、「ピンクドット・シンガポール」の主催団体が運営する公式インスタグラムに、パートナーの方と南アフリカの雄大な景色や満天の星を楽しんだり、象と戯れたり、仲むつまじく過ごす美しい写真とともに、南アフリカで結婚したことを発表しました(南アフリカ共和国は、アフリカで唯一、同性婚が認められている国です)。「今日のような出来事が起きるとは想像もつかなかった。このような機会を友人や家族と共有できるのを喜んでいる」とコメントしています。

 シンガポールでは、イギリスの植民地だった頃の名残であるソドミー法(同性間の性行為を禁じる法律。2年以下の禁錮刑が科せられる)が残存していて、90年代には実際にゲイの人たちが逮捕され、鞭打ち刑にされたりしています。2007年の法改正の際、これを撤廃するべきだとする運動が起こり、「同意の上の私的関係は起訴しない」と政府が名言しましたが、違法とする条文自体は残りました。

 フアンウーさんの父親であるリー・シェンヤン氏は、「父(リー・クワン・ユー)はとても喜んだだろうと思う」とコメントし、息子の結婚に理解を示しました。
 リー・シェンロン首相が知っているのか、どのような反応を示しているのかは、まだ伝わってきていません。

 ピンクドットの元祖である「ピンクドット・シンガポール」。第11回を数える今年は、6月29日(土)17時からホン・リム公園で開催されます。
 パレードが禁止されているシンガポールで、みんなで公園にピンク色の服を着て集まり、ピクニックのようなイベントを開催し、上空からの集合写真を撮り、LGBT+ALLYがこんなにたくさん集まったんだよ、ということをアピールし、少しでも社会がいい方向に変わることを願う、という趣旨で「ピンクドット」というイベントが開催されるようになりました。これに共感した他の街で、あるいは同じようにパレードをやることが難しい街(たとえば沖縄の那覇)で、ピンクドットが開催されるようになっていきました(今年のピンクドット沖縄は9月1日開催だそうです)
 そして今年、韓国のソウルで初めてソウル・ピンクドットが開催されることになりました。第20回を記念するパレードが6月1日土曜日、ピンクドットがその前夜、5月31日金曜の夜です。ソウル広場で開催されます。

 

 

参考記事:
シンガポール首相のおいが同性婚「想像もつかなかった」(朝日新聞)
https://www.asahi.com/articles/ASM5W5FDBM5WUHBI01H.html

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