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オープンリー・レズビアンのメアリー・デイリー氏が米サンフランシスコ連銀総裁に 

 米サンフランシスコ連銀(アメリカの12の主要都市に置かれた連邦準備銀行=FRBの1つ)は9月14日、空席となっていた総裁に同連銀リサーチ部門主任で経済学者のメアリー・デイリー氏を指名したと発表しました。デイリー氏は同性愛者であることを公表している初のFRB幹部となります。彼女は10月1日付で総裁に就任し、11、12月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を持つことになります。

 デイリー氏は労働経済の専門家。経済格差や賃金動向、失業問題などの研究で国際的に知られる労働経済学者。1996年にサンフランシスコ連銀に入り、17年からはリサーチ部門で主任を務めてきました。

 ウィリアムズ前総裁が6月にニューヨーク連銀総裁に就任してから、サンフランシスコ連銀総裁のポストは空席となっていました。
 デイリー氏の就任によって、地区連銀の女性総裁は3人となります。また、同性愛者であることを公表している方がFRB幹部となるのは、史上初めてのことだそうです。
 
 デイリー氏は7月、米経済見通しは「驚くほど明るい」と判断。その上で、失業率が低下を続けるとの見通しを示しつつも、「賃金インフレ高進の兆候が限られるなか、総合インフレが短期的に高進する兆候もほぼない」との認識を示しました。同時に、FRBは金利を低水準にとどめることで、経済を過熱させることはできない、とも牽制しました。「経済の拡大を維持しながら、景気を過熱させないよう、インフレ高進を回避することが必要だ。しかし、『パンチボウル(緩和的金融政策)』を早期に片付けてしまうことで、景気を冷え込ませることも望ましくない」と述べています。
 イエレン前FRB議長は「デイリー氏は素晴らしいエコノミストで、労働市場に関するFRBの理解を深めることに大きく寄与してきた」と賞賛しています。




参考記事:
米サンフランシスコ連銀、労働経済学者のデイリー氏を総裁に指名(ロイター)


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