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LGBT関連ニュース

ミス・ユニバース世界大会に史上初めてトランスジェンダーの方が出場しました 

記事日付:2018/12/18

 今年のミス・ユニバースは、タイのバンコクで開催され、フィリピン代表が優勝したということ、アメリカ代表らがベトナム代表やカンボジア代表に対して「ろくに英語もしゃべれない」と貶め、猛烈な非難を浴び、謝罪したことなどがニュースになり、人種・民族の多様性がフィーチャーされた大会だったと言えますが、もう1点、大きな話題を呼んだのが、史上初めてトランスジェンダーの方が出場したということです。
 
 スペイン代表のアンヘラ・ポンセはスペイン南部の保守的なピラスという町の出身で、トランスジェンダーであることから特別支援学校に通わされたそうです。しかし、家族は彼女のことを守ってくれて、兄と同じようにサッカーをやらずにすんだそうです。16歳でホルモン療法を始め、23歳の時に念願の性別適合手術を受け、その翌年には、出身地の地方で開かれた美人コンテストで優勝し、モデルになるためマドリードに移住しました。念願かなってモデルの仕事に就いたものの、ブランドによっては、トランスジェンダーだとわかったとたん、採用を断られたこともあるそうです。彼女は、トランスジェンダーの娘を受け付けなかった学校の経営陣と闘った母親が設立した「ダニエラ財団」のボランティアを務めるようになりました。たくさんのトランスジェンダーの子どもたちの相談に乗ったり、学校で講演をしてきたそうです。
 そして今年6月末、23人が出場したミス・ユニバースのスペイン大会で見事に優勝し、スペイン代表に選ばれました。
 大会前、彼女は自身のInstagramで「私の目標は、LGBTQコミュニティだけでなくすべての人を代表し、包容力と多様性と相互尊重の重要性を伝えることです」と語っていました。
 優勝後、たくさんのファンができた反面、多くの非難も受けたそうです。そのほとんどは、同じ女性からでした。「格差や差別に抗議し、街中でデモしている女性たちがいるこの時代に、同じ性の女性たちから批判がたくさん出たことはショックでした。私が女性として我が国を代表し、ミス・ユニバースに出場することに我慢できない女性たちがいるなんて、残念ですよね」「女性の地位を向上させたいなら、女性同士であれこれ批判するのはもう止めないと」
 
 ミスコンテストの歴史に新たな1ページを刻むことになったアンヘラに対し、ライバルの候補者から「67回目のミス・ユニバースの一員として、ここに参加できて光栄よ。その中に初のトランス女性がようやく認められてうれしいわ。私たちは、人間の多様性を祝福しあうべき。人として、容姿ではなく、自分の感じるままを大事にすべきよ」といった声が聞かれた一方、コロンビア代表のヴァレリア・モラルズ(アメリカ代表のサラ・ローズ・サマーズがベトナムとカンボジアの代表を嘲笑しているとき、横で一緒に嘲笑していた人物)は、大会の約2ヵ月前のインタビューで「この大会は生まれた時から女性である人のためのもの」と発言していたそうです。
 
 当のアンヘラは今回、世界大会に参加できることの喜びを「最高よ。みんなと同じタイへ来られて、とてもうれしいわ。歴史を刻んだことも、夢を実現したことも」「タイには昔から絆を感じていたの。多様性に満ちているところとかね。タイのミス・ユニバースに参加できて、最高にうれしいわ。昔からの夢が最終的に実現したから」と語り、本戦に臨みました。
 アンヘラは、各国代表が国のゆかりのコスチュームで登場する最も華やかな「ナショナル・コスチューム」の時には、美しいフラメンコのドレスを着て扇を振りながらランウェイを歩くなど、堂々とした戦いを見せましたが、優勝には至りませんでした。
 まずはトランス女性として初の大会出場を果たしただけでも、素晴らしいことです。今後、多くのトランス女性が参加するようになり、優勝を果たす方も現れるかもしれません。
 
 トランスジェンダーの出場者をめぐっては、2012年のカナダ大会で、候補者のジェナ・タラコヴァがトランスジェンダーであることを理由に失格になり、これに非難が殺到して、当時、ミス・ユニバースの団体の代表を務めていたトランプ氏によって、失格処分が無効になったということがありました。その後、正式にトランス女性の出場が認められるようになりました。


 
参考記事: 
トランスジェンダー 史上初の出場 ミス・ユニバース世界大会(FNN)
トランスジェンダー、ミスユニバースに初出場(朝日新聞)
トランスジェンダーの女性、ミス・ユニバースのスペイン代表に選出。大会史上初(ハフィントンポスト)
私はトランスジェンダー。ミス・ユニバースに出場します(cafeglobe)

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