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「OUT IN JAPAN」札幌撮影会で、滝川市議の舘内孝夫さんがカミングアウト

記事日付:2017/10/24

「OUT IN JAPAN」札幌撮影会で、滝川市議の舘内孝夫さんがカミングアウト

  10月8日(日)、札幌でレインボーマーチが開催されましたが(約450名の方々が参加したそうです。詳しくはこちら)、これに合わせ、10月9日(日)に札幌エルプラザで「OUT IN JAPAN」の撮影会が開催され(北海道では初開催)、滝川市議の舘内孝夫さんもこれに参加し、ゲイであることをカミングアウトしました。
 
 「OUT IN JAPAN」は認定NPO法人グッド・エイジング・エールズが主催するプロジェクトで、北海道では今回が初開催でした。ユーミンやレディ・ガガなどの写真で知られる写真家のレスリー・キーさんが撮影を手がけ、2015年から東京や大阪、福岡などで撮影会を実施し、これまでに約1000人のLGBTを撮影してきました。今回の札幌の撮影にも65人もの方が参加し、また、10日には市長室でプロジェクトの応援者(アライ)として秋元克広札幌市長も参加したそうです。レスリーさんは「LGBTは特別な存在ではない。ありのままの姿を撮ることで、より社会の理解につながればうれしい」と語りました。

 札幌在住の千葉瞳さんは、「あなたの身近で普通に生活しているんだよ」という思いで撮影に臨んだといいます。女性が好きな自分に気付いたのは小学生のころ。市内の女子高に通い、改まってカミングアウトしたことはないものの、周囲は自然と理解してくれていたそうです。「自己紹介の時に『自分は異性愛者です』とあえて言いますか? 『いない』のではなく、ただ言わないだけ」「カミングアウトできない人たちの分も、北海道に当事者はたくさんいるとアピールしたい」

 撮影に臨んだ札幌在住の伊井義弘さんは、親へのカミングアウトに悩んだ一人です。「恥だから札幌から出て行け」と勘当された友人もいたそうで、なかなか勇気が出なかったのですが、26歳の時に思い切って「自分はゲイだ」とお母さんにカミングアウトしました。返ってきた言葉は「世間がどうあれ、私の子どもであることに何も変わりはない」。うれしかった、と振り返ります。
 伊井さんは、自らの経験を踏まえ、当事者や親御さんの相談に乗ったりする「レインボーファミリー・カフェ」を半年に1回、市内で開催しています。「カミングアウトしない選択があってもいい」。ただ、「カミングアウトを選んだ人を受け止め、応援できる社会になってほしい」。撮影会では目を閉じ、そんな願いを込めました。
 
 そして、滝川市議の舘内孝夫さんは、今回の撮影を機にカミングアウトすることを決めました。「もうこれ以上、周囲にうそをつきたくない」。昔から「男性が好きな自分は『普通』から外れている。誰にも言ってはいけない」と思っていて、打ち明けたのは親しい友人のみで、今でもご両親には伝えていないそうです。
 2015年春に市議に初当選。当時は「自分のセクシャリティを公表せずとも仕事はできる」と思っていました。しかし、市民から家族の悩みや家の財政的な問題など私的な相談を受けるにつれて、「素の自分でぶつかってきてくれる市民に対し、偽りのままの自分でいいのか」と苦しくなってきたといいます。
 札幌市が同性カップルを公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」を導入したことも大きいそうです。小学校時代に「オンナオトコ」などと言われ、いじめを受けて不登校気味になり、その時の記憶のフラッシュバックに30代頃まで悩まされたそうですが、「無理解がどんなに人を傷つけるか身をもって知っている。次世代に引き継がせないために自身の経験を施策に生かしたい」との思いを強くしました。支援者の中には自分を批判的に見る人も出てくるかもしれませんが、その時は、膝を突き合わせて話すつもりだそうです。「LGBTは人権問題。札幌だけの話ではないから」

 滝川市は空知地方の小さな市ですが、こうした地方都市でカミングアウトしてやっていくことの大変さは想像に難くありません。舘内孝夫さんの勇気に敬意を表します。

 9月には根室市議の保坂いづみさんが当選し、また、つい先日、尾辻かな子さんが衆議員に当選しましたので、舘内さんを含めて国内のオープンリーLGBT議員は合計で8人になりました。国会で、地方で、こうした議員の方が活躍していくことで、LGBTの権利擁護(平等の達成)が少しずつ進んでいくことを期待します。

 「OUT IN JAPAN」の札幌撮影会での写真は、来年1月に公開予定です。楽しみですね。

 

 
参考記事:
LGBTありのまま受け入れて 身近で生活、応援する社会に(北海道新聞)