GLOSSARY

LGBTQ用語解説

トランスマスキュリン

 
 出生時に割り当てられた性別は女性(AFAB)で、女性らしさや女性的とされる特徴よりも男性らしさや男性の特徴を持つと自認し、より男性らしくなるために性別移行する人たちの包括的な用語(アンブレラターム)です。広義にはトランス男性も、完全に男性への性別移行を望んでいるわけではないノンバイナリーなどジェンダークィアの方たちも含まれます。

 ある当事者の方は「特定の最終目標や存在状態を示すものではなく、誰かの移行の方向性を示すだけ」と、またある方は「女性らしさから離れて移行している人、または何らかの方法で「男性化」するために医学的に移行している人を含む連帯の言葉」と語っています。

 ノンバイナリーやジェンダーフルイドなどのジェンダークィアでトランスマスキュリンを自認している方に対して、トランス男性とかFTMと決めつけたり、そう呼ぶことのないよう気をつけましょう。逆に、トランス男性でトランスマスキュリンというラベルを好まない方もいらっしゃるようですので、注意が必要です。

 これまでに自身のジェンダーアイデンティティについてトランスマスキュリンだと語った著名人としては、エマ・デュモンXGのCOCONAさんなどがいます。


 なお、今年6月に『Plastic and Reconstructive Surgery Global Open』誌に発表された研究結果によると、トランスマスキュリン・ノンバイナリーの思春期・若年成人に対するジェンダー・アファーミング・ケアがうつ症状や性別違和を有意に軽減させること、特に胸部手術(トップサージェリー)を受けた患者のメンタルヘルスが手術前後で改善し、手術に対する満足度も高いことが明らかになりました。(CareNet Academia「性別適合ケアが若年トランスジェンダーの精神健康に好影響」より)

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