GLOSSARY

LGBTQ用語解説

ストレート

 性的指向が異性に向く人のこと。異性愛者。

 性的マイノリティではない人全般を指して「ストレート」と呼ぶこともありますが、厳密に言うとストレートとは異性愛者を意味します。性的マイノリティではない人はシスジェンダー・ストレート(シスジェンダーかつストレートの人)です。(なお、トランスジェンダーの方の多くはストレートです)
 
 19世紀、性科学の世界で同性愛者(ホモセクシュアル)という概念が見出されたのちに、同性愛者ではない人を名指す言葉として異性愛者(ヘテロセクシュアル)という言葉が生まれました。のちに男性同性愛者が自分たちをゲイと称するようになりましたが、20世紀半ば、ゲイの間で異性愛男性を「ストレート」と呼ぶ言い方が生まれました(1941年の「Sex Variants: A Study Of Homosexual Patterns, Volume I」George W. Henry著」という本が初出です)。つまり、ストレートとはゲイコミュニティ発信の言葉なのです。
 
 一部、ストレートは"真っ直ぐ"という意味で、ストレートという言葉を使うことによって、同性愛者は"曲がっている"”歪んでいる”と貶めることになるのでは?という懸念を抱いている方もいらっしゃるようですが、"真っ直ぐ"という意味ではありませんし、全く問題ありません(ストレートという言葉の語源についてはこちらに詳しく書かれています)
 
 むしろ、異性愛者の方に気をつけていただきたいのは「ノーマル」です。ストレートの方が自分を「ノーマル」と称するのは同性愛者を「アブノーマル」だと言外に貶めることになります。
 
 また、ホモセクシュアル/ヘテロセクシュアルは、そもそもが先述したような学術用語であり、ホモセクシュアルは性倒錯、異常である(ヘテロセクシュアルは正常)との認識で使われはじめた言葉です。また、ヘテロセクシュアルは、しばしば「ヘテロ」と略されますが(シスヘテロ男性、といった具合に)、これに倣うと、ホモセクシュアルを「ホモ」と略すことの問題を当事者が主張しづらくなるという話もあります(言うまでもなく、「ホモ」や「レズ」は差別用語であり、ストレートの方が使うと侮辱的だと見なされます)
 
 こうしたことから、ゲイコミュニティ由来のストレートという言葉が推奨されるのです。
  
 ストレートのなかでも、LGBTQの味方となり、積極的に支援しようとして、LGBTQ差別や不平等の解消、権利擁護のために共に動いてくれるような人のことを「ストレート・アライ」または「アライ」と言います。
 
 このサイトは、ストレートの方たちにアライになっていただくためにあります。

ジョブレインボー
レインボーグッズ