GLOSSARY

LGBTQ用語解説

親の会

 世界各地に、LGBTQの子を持つ「親の会」があります。
 米国で最初に結成されたPFLAGは、LGBTQとその家族や親のための全米最大の組織となっており、国内に400以上の支部を持ち、メンバーは20万人以上在籍し、プライドパレードに参加したり、ミーティングを開いたりしています。当事者だけでなく、カミングアウトを受けた親御さんも苦しむことが多く(なかには「私の育て方がよくなかったのではないか」と自分を責めたりする方もいらっしゃいます)、親どうしで体験を共有したり、支え合ったりという親の会の活動は、本当に大切なものになっています。

 日本では1995年頃、東京でPSGという親の会が設立され、親向けの冊子を作ったり、ミーティングを行なったりという活動が始められました。現在は、札幌の「レインボーファミリー札幌」や、神戸をベースとして東京や福岡、名古屋などでもミーティングを行なってきている「LGBTの家族と友人をつなぐ会」が活動しています。

 NHKの『ハートをつなごう』や毎日新聞などでも報じられていたエピソードをご紹介します。
 札幌のレインボーマーチで用いられているフラッグは、6色のレインボー+白になっています。この白は「亡くなった仲間への追悼」と「苦しみと戦う仲間たちとの共存のしるし」という意味が込められているそうです。この旗をデザインしたのは、オープンリー・ゲイで、デザイナー(時にはドラァグクイーン)として活躍していた西沢裕敬さんという方なのですが、実は2006年、西沢さんは自死で亡くなったのです。一人息子を喪った西沢和子さんは、悲しみに暮れながらも、翌年以降も札幌のレインボーマーチに参加し、「全国からマーチに来る仲間が集い、楽しめる場所にしたい」という裕敬さんの思いから生まれた親の会の「おにぎりブース」に立って、パレードの参加者におにぎりを作っていました。そして、壇上で「みんな私のかわいい子どもです」とスピーチし、参加者のみなさんを号泣させました。
 親の会は、当事者も、その家族や友人も、あらゆる人を勇気づけるものです。本当にありがたい存在です。


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