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特集:ファッションブランドの「プライド月間」キャンペーン

今年もたくさんのブランドが「プライド月間」を祝し、レインボーカラーをデザインに取り入れたプライドコレクションや独自のキャンペーンを展開しています。

 今年もたくさんのブランドが「プライド月間」を祝し、レインボーカラーをデザインに取り入れたプライドコレクションをリリースしています。

 レインボーカラーは言うまでもなくLGBTQ(性の多様性)のシンボルです。レインボーカラーがデザインされたTシャツやパンツやソックス、帽子、アクセサリーなどは、パレードの時に身に着けてプライドを祝うときに、なくてはならない必需品。毎年多くのブランドが新たなデザインのプライドコレクションをリリースしてくれることで、私たちも選ぶ楽しみ、着る楽しみが増えます。それに、多くのブランドが、プライドコレクションの売上をLGBTQ団体に寄付するチャリティにしていますので、買うことでコミュニティ活動に参加できるという意味もあります。
 
 Esquire誌の記事「「LGTBTQ+ファッション」は、なぜ可視化することが重要なのか?【プライド月間】」は、レインボーカラーのアイテムに、こんな意味もあることを教えてくれました。
「まず少しの間でいいので、リレー競技に出場する10代のアスリートAと同じ気持ちになってみてください。
 ある大会でのこと。もちろん、他のチームのアスリートたちとも、いくつか言葉を交わしはしました。ロッカールームでは、「ハンガリーでは何が起こっているの?」と訊かれ、アスリートAはどう説明していいのか考えあぐねます。そしてその前には、Instagramで「路上でボーイフレンドと手をつないでいただけで殴打されたバルセロナの少年の傷ついた顔」を発見していたので、さらに悲しい気持ちにもなったアスリートAでした…。 
 そう、アスリートAは同性愛者であり、そのことは親友に打ち明けることはできていても、チームメイトに話すべきかどうかわからず、そのことを考えると緊張してしまうため打ち明けられずにいました。そんなアスリートAは大会本番前、気持ちをレースに集中させたくても、さまざまなことで不安に駆られながらフィールドに入ることになります。
 そして、そのアスリートAがフィールド脇でストレッチをしていると、ある一人のアスリートBが小走りで近づいてきました。ライバルチームの走者です。そのアスリートBは、アスリートAのランニングシューズとソックスの履き口にレインボーの配色が施されているのに気づいたのでしょう。対面すると2人は顔を見合わせ、アスリートBは笑顔で「頑張ろう!」とささやきます。そしてそのアスリートBは、アスリートAの横を飛ぶように去っていきました。その後アスリートAは深呼吸をし、ホッと笑顔を浮かべ気持ちが切り替わったように集中力を高めます。ある意味、別のチームワークを確認したのでしょう。「一人ではない」と…」

 というわけで、今年、様々なブランドが発表したプライドコレクションや独自のキャンペーンを、まとめてご紹介いたします。



UGG

 UGGは、あのリル・ナズ・Xらを起用して「#UGGPride」キャンペーンを展開。オールジェンダーのシューズ&アパレルの限定コレクションの中のレインボーカラーのDisco Stripeスライド(サンダル)1足の販売につき25ドル(約2700円)がGLAADに寄付されます。保証される寄付額は最高125,000ドル(約1,370万円相当)。昨年も125,000ドルを寄付し、継続的なサポートを行なっています。日本でも、プライド・コレクションの売上の一部として200万円を東京レインボープライドに寄付するそうです(昨年に続く2年目の寄付です)
 UGGはほかにも、Pacific Pride Foundationとともに、カリフォルニアのLGBTQIA+とアライのユースをフィーチャーするイベント「プラウド・プロム」を主催しています。
(ネオエル「UGGからLGBTQIA+コミュニティを支援するオールジェンダーカプセルコレクション新発売。リル・ナズ・Xやハリ・ネフ、LGBTQIA+コミュニティをフーチャーした #UGGPRIDE キャンペーンも」より)
 




コーチ

 Coach(コーチ)は、「Pride Is Where You Find It」キャンペーンとして、ボブ・ザ・ドラァグクイーンやリナ・サワヤマらLGBTQアーティストが自らの「Pride」について語るインタビュー動画を発表しました。また、「コーチ プライド コレクション」では、レインボーカラーをあしらったベルトバッグやトートバッグ、Tシャツ、スカーフなどを展開しています。コーチ財団は、1985年からLGBTQの若者を支援し、行き場のないLGBTQ高校生のための学校も運営する「ヘトリック・マーティン・インスティテュート」や、LGBTQ+の若者を対象にホームレス支援を行う団体「アルバート・ケネディ・トラスト」やLGBTQ+センターの「センターリンクコミュニティ」、そしてLGBTQの大学志望者に奨学金を提供する「ポイント財団」に対して寄付を行なってきました。
 コーチのCEO兼ブランドプレジデントであるトッド・カーンは、「私たちは、LGBTQIA+コミュニティをサポートできることを誇りに思います。コーチ・ファミリーと一緒に制作したこのキャンペーンは、今まで以上にコミュニティが重要なものになっていることを強調しています」と述べています。
プレスリリースより)
 



ラルフローレン

 約30年にわたってLGBTQの支援と啓発を続けてきたRalph Lauren(ラルフローレン)は、「人が選び取る行いの中で最も勇気ある行いは、自分自身であること、そして自分が愛を注ぐものに対して誠実であること」とのメッセージとともに、プライド運動と自己表現を称えるカプセルコレクションを発表。アイコニックな「ポロ ポニー」をレインボーカラーでアレンジしたジェンダーニュートラルな大人とキッズ向けアイテムをラインアップ。ポロシャツ、グラフィックTシャツ、タンクトップ、スウェットシャツ、フラッグセーター、ベルトバッグ、ベースボールキャップ、ウォーターボトル、ソックス、ドッグポロシャツなどで構成されます。
 売上の一部は、有色人種、トランスジェンダー、ジェンダーノンコンフォーミング、ノンバイナリーなどLGBTQコミュニティの中でも最も脆弱な人々を支援する「ストーンウォール・コミュニティ財団」に寄付されます。
 また、ニューヨーク在住のデヴィッド・パック、ロンドン在住のアシュトン・アッツという当事者のアーティストと連携して壁画を制作、それぞれブルックリンのドミノパークとウェスト・エンド・ロンドンのノッティング・ヒルで展示されました。
(VOGUE JAPAN「ラルフ ローレンがプライド月間を祝うコレクションを発表! 収益金を財団に寄付。」より)




バレンシアガ

 プライド月間を記念したカプセルコレクションを展開。「GAY PRIDE BALENCIAGA 2021」という文字をあしらったベースボールキャップ、Tシャツ、フーディ、スウェット、そしてレインボーフラッグを取り入れたアンダーウェアのウエストバンド、ソックス、パーティーブレスレット、フェイクファーのショルダーストラップ付きコインパースなど。 
 売上げの15%が、LGBTQの若者のための自殺防止に取り組む米国の団体「トレヴァー・プロジェクト」に寄付されます。
(WWD「「バレンシアガ」がLGBTQ支援のカプセルコレクション プライド月間を記念」より)




ハワイアナス

 ブラジルのフットウェア・ブランド「Havaianas(ハワイアナス)」は、「ALL LOVE WELCOME」をテーマに多様性あるデザインの「プライドコレクション」をリリースしました。
「ハワイアナスでは、LGBTQIA+コミュニティへの取組みは、特定の瞬間だけではなく、継続的に行う必要があると考えています。そして、誰もが、どんな状況にあろうとも、自分を誇りに思う事も、非常に大切であると思っています」
 同コレクションの純利益のうち7%がLGBTQコミュニティをグローバルにサポートするNGO「All Out」に寄付されます。ブラジルでは「All Out」の活動によって『Acolhe LGBT+』というプロジェクトが実施され、心理的なケアを必要とする500人以上のLGBTQを支援してきました。
(フロントロウ「ハワイアナス、レインボーデザインのプライドコレクション登場」より)




メゾンキツネ

 メゾンキツネがプライド月間に合わせ、ジェンダーニュートラルにこだわったプライドコレクションをリリース。ブランドを象徴するキツネロゴをレインボーカラー+黒と茶色(人種的多様性への支援を示すカラー)に染めたデザインで、Tシャツ、フーディ、キャップ、トートバッグが展開されました。
 コレクションの売上のうち15%、または最低でも2万5000ドルが「トレヴァー・プロジェクト」に寄付される予定です。
(GQ「メゾンキツネの“キツネ”が虹色に! 色とりどりの「プライド」コレクション」より)



リーバイス

 Levi’s(リーバイス)の2021年のプライド月間のテーマは「ALL PRONOUNS. ALL LOVE.(すべての代名詞。すべての愛)に対してのリスペクトを」。レインボーのワンポイントが入った白Tやサロペットなどがラインナップされ、コレクションからの純利益の100%が世界中のLGBTQIA+の人々の人権を擁護し推進するために活動している非営利団体「Out Right Action International」に寄付されます。リーバイスは1992年、初めて社員の同性パートナーも配偶者と同等に扱う福利厚生制度を導入した企業です。
(フロントロウ「プライド月間はレインボーカラーのアイテムが登場!買うだけでLGBTQ+支援に繋がるブランド7選」より)



テバ

 米国のデッカーズは、同社のサンダルライン「Teva(テバ)」がLGBTQ+コミュニティとプライド月間の支援として、米国最大のLGBTQ団体「ヒューマン・ライツ・キャンペーン」に3万5000ドルを寄付することを発表しました。また、テバは今年、レインボーカラーをあしらったオールジェンダーのサンダルとアクセサリーのコレクション「レインボープライドパック」をリリースしています。
 同ブランドは2010年からLGBTQユースの自殺防止に取り組んできた非営利団体「It Gets Better Project」ともパートナーシップを結んでいます。
(FASHIONSNAP「「テバ」がLGBTQ+支援に3万5000ドルを寄付 レインボープライドを示す新作サンダルも発売」より)



J.Crew

 J.Crewはこのプライド月間、「Love First」をテーマに掲げ、レインボーカラーで「Love First」とデザインしたTシャツなどをキッズサイズでも展開。「Love First」のTシャツと帽子の収益の50%は全米最大の「親の会」PFLAGに寄付されます。
(フロントロウ「プライド月間はレインボーカラーのアイテムが登場!買うだけでLGBTQ+支援に繋がるブランド7選」より)



ヴェルサーチェ 

 Versace(ヴェルサーチェ)はプライド月間にレディ・ガガとコラボし、Tシャツとベレー帽を販売。ガガの代表曲であり今年10周年を迎えた「Born This Way」や、「Versace」のロゴがレインボーカラーとなったアイテムは、今回のコラボでしか買えない貴重なアイテムです。このコレクションの売上げの一部は、レディ・ガガが2012年に立ち上げた、LGBTQをはじめ心に傷を負った若者たちを支援する「Born This Way基金」に寄付されます。
(フロントロウ「レディー・ガガ、プライド月間にヴェルサーチェとコラボ!「違うことは美しい」」より)



ニューバランス

 ニューバランスはプライド月間を祝して「Everybody's Welcome」キャンペーンを実施。クィアアーティストのZoie Lam(ゾーイ・ラム)氏がデザインしたスニーカーやジェンダーレスな服のコレクションなどを展開しています。
 また、ニューバランスはプライドの重要な活動として、ニューヨーク市最大のLGBTランニングクラブ「Front Runners New York」と共同で製作した、40年の歴史を持つ「Front Runners Pride Run」のストーリーを伝える短編動画も公開しました。アカデミー賞受賞者のローズ・ブッシュが監督を務め、Vacationland Studioが制作を担当したこの動画では、ニューヨークに住むノンバイナリー大学生Urie Dvorozniakが、コミュニティと個人的な癒しを求め、ジェンダーアイデンティティを受容し、自信を持ち、自分の可能性を再認識するまでのストーリーが描かれており、自分の条件で競争できることの重要性を示しています。
(Esquire「LGTBTQ+ファッション」は、なぜ可視化することが重要なのか?【プライド月間】」より) 
 


ナイキ

 NIKE(ナイキ)がプライド月間に合わせ、2012年から毎年発表している「BETRUE」コレクションの新作をリリース。レインボーカラーをあしらった4種の新作スニーカーのほか、Tシャツやフーディー、トレイル・ショーツなども展開。
(FASHIONSNAP「ナイキからプライド月間を祝う「BETRUE」コレクションの新作、シューズ4型展開」より)
 


アメリカンイーグル

 アメリカンイーグルは、今月のプライド月間にLGBTQコミュニティを支援することに専念し、カラフルなタイダイ(絞り染め)のアイテムとピンクのアイテムを特徴とする遊び心のあるスタイルのプライドコレクションを発表。 プライド月間を祝う楽しくてかわいいプリントは、「Love is Love」や「Togetherness」など、愛、平等、多様性のメッセージです。レインボーとグラフィックプリントが施されたトップス、ジェギング、デニムショートパンツ、キャップのアイテムは今シーズンの新たなルックを提案し、よりインクルーシブで平等な世界を作り出すコレクションになっています。
プレスリリースより)


 
サヴェージ X フェンティ

 歌手のリアーナが立ち上げた人種的多様性やLGBTQ、ボディポジティビティを意識したインクルーシブなランジェリーブランド「SAVAGE X FENTY(サヴェージ X フェンティ」がレインボーをあしらったカラフルなプライドコレクションを発表。ドラァグクイーンのジジ・グッドらをモデルに起用しています。
 リアーナは「プライドとは、真の自分自身を評価すること。このコレクション、そして私たちの多くの顧客、チームのメンバー、ファンを含むLGBTQIA+のコミュニティへ愛とサポートを示せることをとても嬉しく思っている」と語っています。
(VOGUE JAPAN「リアーナのランジェリーブランド、プライド月間のコレクションを発売。」より)


 

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