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葉山町広報誌の「性のあり方を考える」特集が県のコンクールで最優秀賞を受賞しました

 「性のあり方を考える」という特集を組んだ昨年12月の『広報葉山』が、神奈川県の広報コンクールの広報紙・町村部門で最優秀賞に選ばれ、ニュースになっています。昨年7月から葉山町が「パートナーシップ宣誓制度」を開始したことを受けた企画で、女性カップルや松中権さんら当事者の方たちに加え、職員や民生委員、小学生など総勢15人が登場し、「誰もがありのままで生きられるまち」に、町ぐるみで取り組む姿勢を伝えています。 
 

 『広報葉山』12月号の表紙は、夕映えにそびえる富士山を背景に防波堤の上で2人の人が寄り添うように立つ姿をシルエットで見せる写真に、「男女カップルが当たり前?」というコピーが添えられているものです。特集を担当した政策課広報係の河野香織さんは「え? 何? と考えてもらうのが狙いです」と語ります。
 特集は全8ページで、女性カップルへのインタビューでは、近所に「親戚」で通していることや、パートナーシップ宣誓した際に町長や職員から「おめでとう」と祝福されたというエピソードなどが語られています。ほかにも「結婚しないの?」「男なんだから!」などの言葉が誰かを傷つけるかもしれないことを伝えるページや、小学校では男女共通で黄色い帽子をプレゼントしていること、中学校の制服はスカートもスラックスも自由に選べること、葉山町で夏にオープンする「カラフルカフェ」のこと、LGBTQの基礎知識やよくある疑問、LGBTQの子どもが置かれている現状、相談窓口なども紹介されています。最後のページは色とりどりのランドセルを抱えた笑顔の子どもたちの写真を載せ「誰もがありのままで生きられるまちで一緒に生きていこう」と結ばれています。

 編集に当たって河野さんは「すべての人に関わる大切なアイデンティティーの一つであること、日常の何気ない言葉などを振り返ることから、自分事として考えてもらうことを主眼に構成した」と語っています。「当事者の話を掲載することで、記事を読んだ当事者に勇気を与えるだけでなく、周囲の人がためらわず具体的な行動につなげられるようなメッセージを込めた。自分ごととして考えてもらうことを大事にした」
 
 講評では、「時代にかなった内容で、意欲的な取組み。自分が住んでいる町が多様性を尊重していることを示すことは、当事者にとって大きな安心感につながる」と評価されました。
 全国広報コンクールにも推薦されており、その結果は6月頃に発表されるそうです。



参考記事:
性のあり方「自分ごと」に 葉山町の広報が多様性特集 県コンクールで最優秀賞(東京新聞)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/86209
「広報葉山」が3年連続、神奈川県広報コンクールで最優秀賞 「性のあり方」特集(逗子葉山新聞)
https://zushi-hayama.keizai.biz/headline/430/
葉山町広報紙 性のあり方特集で栄冠 県コンクール最優秀賞(タウンニュース)
https://www.townnews.co.jp/0503/2021/03/05/564468.html

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