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インタビュー

vol.3 freee

記事日付:2018/2/8

誰にとっても働きやすい職場づくりの一環として様々なLGBTに関する取り組みを行うfreee株式会社(https://corp.freee.co.jp/)。「スモールビジネスに携わるすべての人が、創造的な活動にフォーカスできる社会を実現する」という理念を掲げ2012年7月に創業。「クラウド会計ソフト freee」「人事労務 freee」を中心に、中小企業向けにビジネスの始まりから成長までをサポートし、バックオフィス業務を最適化するプロダクトを提供しています。LGBT当事者であることをオープンにして働く、採用マネージャーの吉村美音さんに採用や職場環境についてお話を伺いました。


LGBTアライ企業であることを発信することで、採用に関しては知ってもらえる機会が増え、他社との差別化になる

―御社ではLGBTに関する取り組みを行われていますが、採用に関してはどのような影響がありますか? 

LGBTに関する取り組みを行う、LGBTアライ企業である ことを様々な場面で発信することで、知ってもらえる機会が増えますし、他社との差別化になるということが挙げられると思います。
採用に関してはLGBT求人サイト「ichoose(https://ichoose.jp/ )」にも掲載しているのですが、採用チームの他のメンバーから採用チャネルを増やすという意味でもよいのでは、という意見があり掲載することになりました。
「ichoose」などで弊社がLGBTアライであることを知り応募したという方の中には、LGBT当事者だけでなくLGBTアライの方も多く、「多様性を尊重する会社は、誰にとっても働きやすい、いい会社だと思った」といったことを言ってくださる方が多いです。

私は選考を受けにきてくれた方がLGBT当事者である場合などは、自分自身の体験談としてLGBT当事者の視点での働く環境についても話をしています。
LGBT当事者は、働く環境に不安を感じていることも多いです。実際に働く私の話を聞いて安心してくださったり、ここでなら自分らしく活躍できそうだと感じてくださったりして、その後もずっと志望度を高く持ち続けて頂けるのは嬉しいですね。


「セクシュアリティをオープンにして働きたい人」がカミングアウトできる職場とは

―現在、吉村さんはセクシュアリティをオープンして働かれていますが、以前の職場ではカミングアウトはされていなかったとお聞きしました。なぜfreeeではカミングアウトしようと考えられたのでしょうか。

以前の職場でカミングアウトをしていなかったのは、LGBT当事者ということで特別扱いされるのではないか、と考えていたからです。 
例えば、仕事終わりで夜遅くから飲み会をするとなったときに、私はパートナーとの時間も大切にしたいので参加を断ったとします。本来、「パートナーとの時間を大切にしたい」という気持ちはLGBT当事者であるかどうかに関係ないことだと思うのですが、当事者であることをオープンにしている状況だと、問題が混同されて「LGBTだから」と否定的に捉えられてしまうのではないかと考えていました。
これは自己中心的な話し方をした人に対して「やっぱりB型だから」と言うのに近い感覚です。B型の人が自己中心的というのは偏見で、B型の人が全員が自己中心的ではないですよね。
freeeはそれぞれの個性を尊重する社風だと感じたので、私は自分の個性のひとつであるセクシュアリティをオープンにすることで、「LGBT」が特別なものではなく、身近にいることを知ってほしいと思い、入社した際の自己紹介でカミングアウトしました。

―吉村さんは「この会社ならカミングアウトしてみよう」と感じられたと思うのですが、カミングアウトしたい人がカミングアウトできる職場にするにはどうすればよいと考えられますか?

freeeは「働きがいのある会社」(Great Place To Work  https://corp.freee.co.jp/news/best3-6217.html)で第3位に選出されるなど、誰にとっても働きやすい環境をつくろうと様々な活動をしているのですが、そのひとつがLGBTです。 
LGBT研修の実施や、TOKYO RAINBOW PRIDEへの出展など様々な活動を通して、LGBTを特別扱いすることなく自然に受け入れている雰囲気があります。
こうした雰囲気をつくるためには、正しい知識を得ることに加え、体感することが必要だと思います。
例えばLGBTは人口の8%だと聞いてもあまりピンとこないかもしれません。私は大勢の方の前で身近な存在だと伝えるときには、「AB型の人」、「左利きの人」と聞いて手を挙げてもらい「LGBTも同じくらいの比率なんですよ」と話すのですが、体感することで「本当に身近なんだ」と感じてくれる人も多いです。

また、マイノリティに対してどう接していいかわからないということを耳にすることもあります。
私自身もそういった体験がありました。中学生のときに聴覚障害のある子たち数人と一緒のクラスになったことがあったんですね。
最初はどう接していいのかわからなかったのですが、小学生の頃から聴覚障害者と交流する機会があった子たちが特別扱いすることなく自然に接しているのを見て、自分も同じように接していいんだと思うようになりました。
そうして接するうちに、同じ聴覚に障害のある子の中にも、明るく活発な子やおとなしい子、気難しい子など、健常者と同じようにいろんな個性があるんだなとわかりました。 

こうした体験から、恐れずに触れ合うことの大切さを学び、今は私がセクシュアリティをオープンにすることで、LGBTが自然と受け入れられるきっかけをつくりたいという想いもあります。

▼TOKYO RAINBOW PRIDE2017出展時のフラッグには社内外様々な人が寄せ書きをしている。


-では最後に今後についてメッセージをお願いします。

LGBTも特別な存在ではないということを伝えていきたいと思っています。
freeeは、LGBTであることをカミングアウトしてもいいし、しなくてもいいし、セクシュアリティで悩むことなく自分らしさを発揮して活躍できる会社です。
弊社の取り組みを社内外に発信することで、誰もが自分らしくいられる社会づくりにも貢献できればと思っています。

-ありがとうございました! 

▼freeeのアライシールは「主張しすぎると特別なことになってしまうから」と、あえて「ally」という文字は入れず、デザイン性の高いものになっている。


freeeのこれまでの取り組み(概要)

LGBTマーケティングのイメージ。詳しくはこちら(http://www.outjapan.co.jp/service/

・LGBTに関する全社研修や入社研修
・LGBTの社内コミュニティを設置
・allyテッカーの作成、研修を受けた社員に配布
・同性パートナーも対象にした産休、育休、結婚祝い金などの制度や住宅手当を用意
・ファミリーデー等の全社のイベントでの同性も対象にしたパートナーの参加が可能
・東京レインボープライドへの出展や、LGBT向け就活・転職イベントでの登壇
・PRIDE指標2017で最高位ゴールドを獲得
・LGBT求人サイト「ichoose」に掲載
など

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